金融庁は2011年3月30日、J-SOX(内部統制報告制度)を簡素化・明確化する方針を打ち出した文書を公表した。内部統制監査や内部統制の運用の効率化、中堅・中小の上場企業に対する簡素化などを実施する。加えて「重要な欠陥」を「開示すべき重要な不備」に見直すとした。11年4月1日以降に始まる事業年度から適用する。 金融庁が公表した文書は、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂に関する意見書」。意見書はJ-SOX対応の教科書に当たる「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(基準)」と、参考書に当たる「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(実施基準)」で構成する。簡素化・明確化策に合わせて、両者を改訂した。 改訂の内容は大きく四つある。(1)企業の創意工夫を生かした監査人の対応の確保、(2)内部統制の効率的な
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