優れた技能やスキルの習得できるかどうかの本質は、「人より多く時間をかけたかどうか」である。 あるところに技術者がいた。 彼はトップクラスの腕前を持ち、社内外で尊敬を集めていた。そしてなぜあのように生産性の高い開発ができるのか、皆はその秘密を知りたがった。 あるとき、若い技術者たちは彼のもとに行き、「あなたのように早く開発をするための秘訣を教えて下さい」と頼み込んだ。彼は快く応じてくれ、「勉強会を開く」と約束した。 後日開かれた勉強会には、新人や若手が数多く詰めかけた。皆、彼が「どんな優れたノウハウを用いているのか」を期待して集まっていた。彼は「自分がやっていること」をまとめた数枚の資料を参加者に渡し、皆に向かって言った。 「ここに書かれていることをできるようになるまで練習してください。」 そこにはいくつかの基本的な処理、関数の使い方、設計のコツなどが書かれていたが、特に目新しいものではなか