山手線が命名から100年を迎えるのを記念して、JR東日本は7日、当時の国鉄車両を模した「復刻調ラッピング電車」の運行を始めた。12月4日まで1編成が都心を周回する。 JR東によると、当時の鉄道院(国土交通省の前身)が1909(明治42)年10月12日、品川線(品川―新宿―赤羽間)と豊島線(池袋―田端間)などを山手線と命名。同年12月に電化された。25年に上野―神田間が開通して環状運転が始まった。「やまてせん」と混在していた読みは71年3月、「やまのてせん」に統一された。 緑に近いウグイス色のイメージが定着しているが、ウグイス色の専用車両の登場は63年。誕生から半世紀以上にわたって「ぶどう色2号」と呼ばれる濃い焦げ茶色だった。今回のラッピング電車はこの当時の色で、昭和30年代の装飾を施したという。 乗客増加や技術革新で、運行本数は100年前と比べて3倍以上になった。JR東は「タイムトラ
GPS衛星を載せたロケット=米空軍提供GPSシステムの概念図 【ワシントン=勝田敏彦】米軍が運営する全地球測位システム(GPS)が、早ければ来年から精度低下に陥る可能性があることが、米議会の行政監察院(GAO)の調べでわかった。老朽化したGPS衛星を更新する衛星の開発が遅れ、十分な数の衛星を確保できなくなりそうなためだ。車のナビや携帯電話、飛行機や船舶の航行にも欠かせないシステムとして世界的に使われており、日常生活にも影響が出る恐れがある。 GPSは高度約2万キロの軌道にある衛星からの電波を受信し、位置を決めるシステム。正確な位置決めには、同時に四つの衛星からの電波を受信する必要がある。そのためには24基以上の衛星が適正配置でなければならず、その状態が95%以上あることを米政府は公約にしている。現在、予備も含めて約30基の衛星が運用中だ。 ところが、報告書によると、来年以降、寿命
特定外来生物のブラックバスの一種、オオクチバスを釣って生きたまま運んだとして、奈良県警吉野署は19日、大阪市生野区の電気工事士の男(42)を外来生物法違反(運搬の禁止)容疑で現行犯逮捕したと発表した。ブラックバスは生態系を壊す恐れがあるとして、運搬や飼育が禁止されている。県警によると、同容疑での逮捕は珍しく、男は「釣ったバスを彼女に見せようと思った」と供述しているという。 吉野署によると、男は19日午前11時10分ごろ、同県下北山村の池原ダムで、釣ったオオクチバス2匹(体長53センチ、同54センチ)をクーラーボックスに入れて車に運搬した疑いが持たれている。 バス釣り愛好家の間では、池原ダムは人気スポットとして知られている。男は6月ごろ、ダムそばの禁漁区域で釣りをし、署員から注意を受けていた。この署員が19日、同じ禁漁区域で釣りをしている男を見かけ、職務質問をして発覚したという。
土産物店に並んだ「ひこにゃん」(左)と水兵服を着た「ひこねのよいにゃんこ」のぬいぐるみ=滋賀県彦根市 滋賀県彦根市の人気キャラクター「ひこにゃん」そっくりのキャラが流通している。ひこにゃんを考案したキャラクター作家が作った「ひこねのよいにゃんこ」で、人気は上々だ。市は27日、市内の業者に販売中止を求める文書を出した。 ひこにゃんは07年に開催された彦根城築城400年祭のキャラクターとして誕生。原作者は大阪のキャラクター作家・もへろんさん。彦根市などでつくる400年祭実行委が公募作品から選び、著作権を買い取った。ネーミングも実行委が公募し、市が図柄とともに商標登録した。 しかし、原作者が考案した「すわる」「はねる」「刀を抜く」の3ポーズ以外の図柄が出回ったとして、07年11月、原作者が400年祭後のキャラの使用中止を求め民事調停を申し立てた。結局、市側が3ポーズ以外の使用を業者に認めな
外務省が廃棄した機密文書などから作られたトイレットペーパー 60年の日米安保条約改定にともなう「核密約」関連文書の破棄を幹部が指示していた――。国民への説明責任をないがしろにする姿勢が朝日新聞の取材で明らかになった外務省。その廃棄文書の量は省庁の中で突出している。しかも、01年の情報公開法の施行前に急増し、その後は減るという「駆け込み」だ。情報公開を求める団体は「法の施行を前に、入念に準備して捨てた疑い」を指摘する。 中央省庁が機密文書を処理する主な方法は、(1)書類ごとにシュレッダーにかける(2)書類を詰めた段ボールごと大型機械で破砕する(3)書類を水に溶かして固まりにする――の三つだ。 例えば法務省は、まず、地下にある大型シュレッダーで書類を刻む。それを回収業者が工場に運んで水に溶かしている。(1)と(3)の合わせ技だ。他に、(1)を徹底して粉状になるまでシュレッダーにかけている
総務省は6日、地上デジタル放送の著作権保護に向けて年内に新たな対策を導入する方針を決めた。現行の「B―CAS(ビー・キャス)カード」方式とは別に、テレビやチューナーなどの受信機にソフトウエアや小型チップを搭載して著作権を保護する新方式を併存させる。B―CASカードに対する「1社独占」との批判をかわすほか、受信機の低価格化も図る狙いだ。 総務相の諮問機関「情報通信審議会」の検討委員会が同日、中間答申案をまとめた。 現行方式は番組の視聴や録画を制限する暗号をB―CASカードで解除しており、カードを受信機に挿入していないと視聴も録画もできない。にもかかわらず、カードの発行・管理を一民間企業のB―CAS社が独占していることに、国会審議で民主、社民両党から批判が出ていた。 今回ソフトウエアなどで暗号を解除する新方式を導入するのは、こうした批判への対応だ。新方式の「鍵」で解除できるのは無料の地上
米国のインターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの関連会社が東京国税局から140億円前後の追徴課税処分を受けていたことが分かった。アマゾンは、日本国内での販売業務を日本法人に委託する一方、日本の顧客との商品契約はこの米関連会社と結ぶ形で、売り上げも米側が得ていた。しかし国税局は、実際の本社機能の一部が日本にあるとして、数百億円の所得を日本に申告すべきだったと認定した模様だ。 課税されたのは、北米以外の各国の事業を統括する本社機能を持つ「アマゾン・ドット・コム・インターナショナル・セールス」(本部・米シアトル)。アマゾン側は米国に納税しており、日本側の指摘を不服として日米の二国間協議を申請。日米の税務当局間で現在、協議中という。日本法人「アマゾンジャパン」(東京都渋谷区)は「課税は不適切で、当局と議論を継続している」とコメントしている。 米関連会社はアマゾンジャパンに販売業務を、「アマ
皆既日食=06年3月、リビアで、東山正宜写す 日食を誤った方法で観察すると失明しかねないと、国立天文台は6月30日、ホームページなどで注意の呼びかけを始めた。サングラスや黒い下敷きだけでなく、昔は推奨されたスス板ガラスも危険で、直接観察するには専用のグラスが必要という。 22日、日本では奄美大島などで皆既日食が起きる。部分日食なら日本全国で観察できる。だが、正しく観察しないと網膜を傷つけかねない。太陽性網膜症、日食性網膜炎という症状だ。京都府立医科大の木下茂教授(眼科)は「太陽の光が網膜の中心に集まり、虫眼鏡で紙を焦がすように焼ける状態」という。 1979年2月の日食では、数秒見ただけでも視力低下や視野が狭くなる事故が起きたと報告された。事故にあったカナダの20人を分析すると、7割が未成年だった。 90%が隠れている太陽でも、肉眼で見れば短時間で目に大きなダメージがあるという。
今回の「スリラー」のミュージックビデオ撮影で、ジャクソンさんと一緒に踊ったダンサーたち=米・ロサンゼルス近郊で、徳永さん提供徳永優子さん=Miki Horiguchi撮影 25日に急死したマイケル・ジャクソンさん(50)が亡くなる直前、7月のロンドン公演で披露するはずだった代表作「スリラー」のミュージックビデオの撮影に臨んでいた。その現場に、ロサンゼルス在住のヘアスタイリストの徳永優子さん(47)が立ち会って、ジャクソンさんの「最後の雄姿」を見届けていた。切れのあるダンスは健在。だが、撮影の合間は終始ガードマンに守られ、モニターの映像を見つめる姿は寂しげでか弱い印象だったという。 「明日の都合はいいかい? 面白い仕事があるよ」。5月31日、親友のメーキャップアーティストから突然、仕事の依頼を受けた。内容は分からないまま。スターの仕事では秘密が多く、8年前からハリウッドで活動する徳永さん
日本のMoMAデザインストアでも、平均月100本ほど売れるという=東京都渋谷区神宮前5丁目 ラーメンのめんとスープを一緒に食べられるよう考案された、スガキヤ(名古屋市)の「ラーメンフォーク」。芸術的な形が評価され、米国・ニューヨーク近代美術館(MoMA)のミュージアムショップの商品に採用された。世界各国からの来館者に大人気で、同館で3本の指に入る売れ筋商品という。割りばしに代わる「エコ」な商品としても注目されている。 29年に開館したMoMAは、「モダンアートの殿堂」と呼ばれ、ピカソやゴッホらの超有名作家の作品を一目見ようと、年間数百万人が来館する。館内のミュージアムショップで売られている商品もすべて、MoMAのお眼鏡にかなった洗練されたものだけが並べられている。 ラーメンフォークは「Ramen Spoon/Fork」として、08年5月から1本14ドルで売られている。昨年度は年間12
08年2月に神奈川県鎌倉市で湘南モノレールの下り列車(3両編成、乗員・乗客24人)が暴走し、西鎌倉駅をオーバーランして分岐器に衝突した事故について、運輸安全委員会は26日、加速や減速を制御するコンピューターの誤作動が原因と推定する調査報告書を公表した。 事故直後の調査では、ブレーキディスクと呼ばれる円状の金属部品24枚のすべてが破損していたことから、ブレーキの故障が原因とみられていた。実際にはコンピューターの誤作動で、前駅を出てから急加速を始め、減速する操作をしても加速が止まらなくなっていたことがわかった。無理にブレーキをかけたため、ディスクが壊れたとみられる。 誤作動の原因は、電流を調整する装置が発するノイズ(電磁波)が取り除けず、回路を伝って加速や減速を制御するコンピューターに入り込み、加速し続ける指示を出す状態になったとみられる。 この結果、列車は西鎌倉駅を時速20〜30キロで
中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)は22日、会議を開き、職業教育に絞った「新しい大学」を創設する方針を打ち出した。教養や研究を重視する今の大学・短大とは別の高等教育機関(新学校種)。実務の知識や経験、資格を持つ教員が職業に直結する教育を担う。実現すれば、高校卒業後の学校制度が大幅に変わることになる。 これまでの議論では、新大学の名称は「専門大学」「職業大学」などが考えられている。報告案によると、新たな教育課程は、実験や実習など仕事に直結する授業に重点を置き、割合として4〜5割を例示している。このほか関連する企業での一定期間のインターンシップを義務づけ、教育課程の編成でも企業などと連携する。修業年限を2〜3年または4年以上を考えている。 中教審での議論は、就職しても早期に仕事をやめる若者が増えていることや、かつてと仕事内容や雇用構造が大きく変わったことから始まった。この過程で、一般(
書籍の物流倉庫には全国から返品された本が山積みされている=埼玉県戸田市、西写す書籍の推定販売額と返品率 小学館、講談社、筑摩書房など大手・中堅の出版社10社が、新たな販売方法「責任販売制」に乗り出した。定価に占める書店の取り分を現行の22〜23%から35%に上げる代わりに、返品する際の負担を書店に求める制度だ。出版不況の中、長年の懸案だった4割に及ぶ返品率を改善する狙いがある。 高い返品率の背景にあるのが出版業界の慣行となっている「委託販売制」。書店は売れなかった本を返品する際、仕入れ値と同額で出版社に引き取ってもらえる。多様な本を店頭に並べられる利点があるが、出版社の負担は大きい。 小学館は昨年11月に税込み6300円で発売した「ホームメディカ新版 家庭医学大事典」(現・6825円)で、書店の取り分22%の委託販売制と35%の責任販売制のどちらかを書店が選べるようにした。返品を定価
6月はブライダルシーズン。結婚式は親や親類をはじめ、親しい友人や恩師、会社の上司や同僚らを招く人生の一大イベントだ。誰を招くか新郎・新婦は悩むところだが、首都圏では最近、招待客の「代役」を派遣するビジネスが増えている。希薄な人間関係を象徴するようだが、背景には不況や職場の変化もあるという。 都心に近い千葉県内のイタリアンレストランで開かれた結婚式の2次会。グレーのワンピースを着た東京都大田区の女性(32)は、「新婦の中学時代の友人」として、約100人の招待客を前にスピーチをした。 「○○(新婦)は周りの人のことを優先して考えてしまうので、自分に悩みがある時は黙り込んでしまいます。だんなさんは気づいてあげて、悩みを聞いてあげてくださいね」 大きな拍手がわく。だが、実は女性が新婦に会ったのはこの日が初めて。女性は、結婚式などに代理出席者を派遣するオフィスエージェント(東京都中央区)の登録
インターネットの決済サービスで世界大手の米ペイパルが、日本への事業参入を検討している。海外送金を銀行以外にも開放する資金決済法が成立する見通しになったためだ。海外のサイトからの買い物などでの利用を見込む。 ペイパルは、電子メールと銀行口座を登録すれば少額の送金や受け取りができるサービスを約190の国や地域で運営。ネット上の決済手段の一つとして定着している。手数料を抑えられることや、クレジットカードや銀行口座の番号といった個人情報を売り主に伝えずに支払いができるのを売りにする。登録数は全世界で1億7千万件を超え、米ドルや日本円など19の通貨が使える。 日本ではこれまで、海外のペイパルのサイトに接続することである程度利用できたが、銀行口座からの直接送金や日本語での問い合わせはできなかった。ぺイパルのケビン・ユー日本代表は朝日新聞の取材に「低コストのオンライン決済手段は、消費者にも利点が多い
宗教法人が所有する長野市のホテルに着いた。入り口には「宇宙真理学会」の看板が掲げられていた宗教法人「宇宙真理学会」が運営する長野市内のラブホテル。入り口で白い観音像が出迎える「宇宙真理学会」の看板の反対側には「喜捨をお願いします」との表題で、「世界の恵まれない子供たちに」などと寄付を募る文がつづられていた受付で宿泊代金を払い、部屋に入った。室内でも「喜捨」を募る張り紙と、お金を入れる朱塗りの小皿が置かれていた学会が運営するホテルの部屋の壁には「喜捨」を募る張り紙があった。記者が「喜捨をしなきゃいけませんか」とフロントに問い合わせてみると、「小銭を、お気持ちがあれば観音様に。ただ、宿泊料の5500円から2千円を喜捨に充てるので大丈夫」と話した朱塗りの小皿には3円が入っていた。ホテルはかなり古かったが、従業員は気さくで親切だった学会の「主な事務所」とされる香川県多度津町の10階建てマンションの
展示用のエコ棺の断面。布で覆われていて、見た目には段ボール製と分からない=東京都千代田区、岡写す 段ボール製のひつぎが普及し始めている。主流の合板製より使う木材が少なく、火葬時に窒素酸化物など有害物質の排出も抑えられるという触れ込みで、業界では「エコ棺(かん)」と呼ばれる。環境問題への関心の高まりが、最期の風景にも及んできた。 「ずいぶんきれいなお棺ねえ」。4月中旬、67歳の夫をがんで亡くした千葉県の主婦(63)は、自宅に運ばれてきたモスグリーンのエコ棺に目を見張った。葬儀の細かな点は業者任せで、段ボール製と知ったのはこの時が初めてだったが、「環境に配慮したもので送られるなら、夫も喜んでいると思う」。参列者から「私もこれに入りたい」と声が上がるほど好評だったという。 ひつぎは、キリや輸入木材の合板製が主流だ。エコ棺は3層の強化段ボール製だが、表面を布張りし、見た目には合板製と区別がつ
朝の大阪駅の周辺はマスクをして通勤する人の姿が目立った=20日午前、大阪市北区、南部泰博撮影 「マスク・パニック」のような状況が起きている。神戸で新型の豚インフルエンザの国内初感染が確認された16日から、兵庫、大阪を中心に店頭から消え始め、品薄地域は一気に全国に拡大した。入手方法はあるのか。入らなかったらどうすればいいのか。 神戸市東灘区に住む会社員の女性(44)は20日朝、大阪へ向かう通勤電車で肩身の狭い思いをした。乗客の8割ほどがマスクをしていたのに、自分はしていなかったからだ。「非常識と思われているようで。でも、品切れで手に入らない」。大阪府豊中市の会社員の男性(37)は高松市の知人に買って送ってくれるよう頼んだが、「どこも品切れ」との返事。会社からマスク着用の指示が出ているのに「どうしようもない」。 19日現在、大阪、兵庫の都市部の薬局や百円ショップ、大手スーパーなどに尋ねた
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