ほしのうえでめぐる 1 (BLADE COMICS) 僕らの生まれる前から あれは沖合の人口島で建設中だった 「あれはこの街の誇り」「夢の乗り物だ」「完成まであと少し」「誰でも行ける宇宙旅行」 ずっとそう聞いて育った (EPISODE01「リフト」より) これは面白いよ……!! 「街の沖合に建設中の軌道エレベーター」という特大のSF要素を放り込んでおきながらも、それを裏方に徹させるバランス感覚。 軌道エレベーターがあることをさも当然のごとく日常を生きている登場人物達の自然さ、SF的な舞台設定を大上段から振りかざさず主題になるラブストーリーたちの裏を補強するもののように使うこのやり方はすごく好きです。 だってそうですよ。生まれたときから既に建設途中だった「明星」とともにあの街で生きる彼らにとって、それは多少なりとも特別なものではありつつもあくまでも日常の風景の一つ。 職場であったりふだん街の