長い長い坂道を必死に歩く、こんな道があるなんて知らなかった。知っていればまた別の高校にしていたのだけれど、僕の学力で何とか通れるのがこの高校だけだったから仕方ない。 あれから六年の時がたった、未来からドラえもんが来てくれて騒がしくも暖かい日々を過ごしてきて。 ずっとこの時間が続くのだと信じていた、けれど。 三年前、ドラえもんが健康診断に未来に帰って今も帰らない。お世話ロボットにも健康診断があるのには驚いたけどよく考えればロボットにもそういうのはあるんだなと何となく思った、だってママが作った料理を平然と食べていたし。後ドラ焼きが大好物、人間らしい猫型ロボットだった。狸と間違えられる事もあったが。 でもきっと大丈夫だ、ドラえもんは僕達の大切な家族。ママもパパも勿論僕だってドラえもんが帰ってくる日を待っている、一度ドラえもんが残したスペアポケットから取り出したタイムテレビで連絡を取った事がある。