(写真=Haags Openbaar Vervoer Museum, Den Haag 1906年建設) 治水施設、格納施設、など、社会の裏方的な近代の建築は、様式的思考から少しだけ開放された、自由で力強いものが多い。来客を入れなくていいことで、見栄、豪華さ、居心地のような部分をそぎ落とせること、水や電車、物資など、100年たった現在でも扱われている、ブツ相手の建物であるので、いろいろな決定に対しての、思考を読みやすいことがあると思う。 一方、前者のブツの建築とは対極的に、ヒトを迎えることを意識した建築がある。近代「主義」建築と呼ばれる一連の、様式運動はこちらの類に入る。それは人目に触れるための美意識の確立を目指したもので、創造の原動力は、所有者の精神的な態度を社会的に表明することである。特にオランダの白い近代住宅がこのカテゴリーの真ん中に入ってくると思われる。 何でこんなことを書いている