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ブックマーク / www.axis-cafe.net (8)

  • 自民党憲法改正案(6) - おおやにき

    残りは細かい話。 案75条は国務大臣の不訴追特権について定めたものであるが、現75条但書の「これがため、訴追の権利は、害されない。」という(確かに多少わかりにくい)部分を「国務大臣でなくなった後に、公訴を提起することを妨げない。」と改めているところ、これは意味が不明確になっている。つまり現行条文は不訴追特権によって訴追権が不利益を受けてはいけないので、在任期間中は公訴時効が停止すると解されている。被疑者の国外逃亡の場合などと同じ扱い。 ところが改正案ではこの趣旨が明確でない。公訴提起を「妨げない」だけであるから、在任中も公訴時効が進行し、退任時にまだ公訴権が残っていれば(不訴追特権が消滅したので当然に)訴追可能だが、消滅していれば訴追できないとも読める。改正案でわざわざバグの種をこしらえた可能性が高い。 * * * 案65条で、行政権について「この憲法に特別の定めのある場合を除き」という文

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    idejunp 2013/02/21
  • 自民党憲法改正案(1) - おおやにき

    自民党が新たに発表した憲法改正案に目を通してみました。最初に簡単に評価すると、つまりこれは退化したな。 というのは別に保守的がどうこうという話ではなく、まあそういって怒っている方々もそちこちで見かけるのだが第一に元々生活保守であると自認している私が保守的な内容だといって怒りはじめるわけはなく、第二に自民党は保守的な政治勢力なのであるからその憲法改正案が保守的な内容なのは5月1日になると共産党が行進をしはじめるとか(そういえば昨年は案内がこなかったな)煙が高いところにのぼるとかいうのと同じことであって怒る方がどうかしており、第三に「保守的だ」というのが批判になるというのは革新的であることが正しいことを当然の前提としている点で「自虐的だ」というのが正当な批判たり得ると思いこんでいる人たちと同じくらいアタマワルイ。問題はだからそういう右か左かの話ではなく頭の良し悪しの次元で退化しているという点に

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    idejunp 2013/02/12
  • 私は見られている。 - おおやにき

    というわけで「ニコ生トークセッション あなたは見られている? ~ここまで来た!監視カメラ社会~」というものに出演してきました。萱野稔人先生が司会で、あと出たのは私だけか。なんにしろ初めてのことだったのでなかなか難しいな。放映中に視線が結構下の方に行っていたのは流れている映像+コメントの表示される画面が正面下にあったからで、まあつまりどうしてもモニターか話している相手を見てしまってカメラ目線にならない。アナウンサーとかやっぱり訓練されているのだなとか思ったことでありました。 内容については、まあ監視カメラ社会が出だしだったのがメーガン法などを契機に累犯性犯罪対策などの方向へがらがらと話が転がっていったりまた戻ってきたりだったような気がする。まあその、構成などをかっちり決めてやっているものでもなく生放送なのでそういうものだと思ってもらえるようならいいのかなと。 ちなみに21:30まで放送に出て

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    idejunp 2012/07/03
  • 続・著作権法改正について - おおやにき

    学内ネットワークが妙に重かったところ「アノニマスか?」とか「うちの大学にカスミ何とかとか、あったっけ」とかいう会話に展開する平和な午前(挨拶)。ところで問題の著作権法改正によってYoutubeやニコニコ動画を見ているだけでも摘発される可能性が生じたと主張している人々がいるらしい件について。うんまあ半分は正しいけど半分しかしか正しくないな。 (1) まず問題を正確に確認しておくと、修正案で加えられた119条3項の理解ということになる。正確な条文は衆議院のサイトで確認できるが、枝葉を除いて筋だけに刈り詰めると以下のようになる。 私的使用の目的をもつて、有償著作物等の著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、自らその事実を知りながら行つて著作権又は著作隣接権を侵害した者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 つまり特

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    idejunp 2012/07/03
  • 著作権法改正について - おおやにき

    ようやく改正法の条文が衆議院のサイトで見られるようになったのでひと通り見てみた。国立国会図書館と国立公文書館に関する部分はほとんど議論もなかろうと思うので、それ以外の内容について多少。 (1) 第一はいわゆるフェアユース規定であるが、これがごく限定した特定の場合にのみ適用されるような「がっかり」フェアユースであるというのはまったくその通り。具体的に言うと被写体の背景に映り込んでしまった場合とか、利用に関する検討過程・技術開発・実用化試験の場合に限定されたもので、つまりあくまで利用方法の列挙にとどまっており「公正」のような利用形態・目的を規定に盛り込もうというものではない。 他方、そもそも私はフェアユースの考え方自体をあまり高く評価していないので(「透明化と事前統制/事後評価」『ジュリスト』1394号)、あまり「がっかり」でもない。つまり日でもアメリカでもまず著作権を前提として許諾を得ない

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    idejunp 2012/06/20
  • 続・ダウンロード犯罪化の経過について - おおやにき

    話題になっていた違法ダウンロードの犯罪化を含む著作権法改正案が15日中に衆議院文部科学委員会・会議で可決されたとのこと(「リッピング違法化+私的違法ダウンロード刑罰化法案、衆議院で可決 」Internet Watch)。報道もされている通り今国会は議案の処理が非常に低調で、内閣提出法案ですら5月23日段階で25%弱という水準にあり、会期末が6月21日に迫っていることもあって(まあ衆議院の優越があるので延長しようとするだろうけど)このまま潰れるんじゃねえかなと思っていたところである。どうも与野党で対立していない法案についてはやっぱり処理しておこうと、ギリギリになってそういう空気になったようには見える。 さて件についてはすでに書いたことがあるが、内容面については現在の民事違法規定も活用できていない状況でさらにハードルの高い刑事制裁を追加しようとするもので、威嚇効果を除けば実効性は期待できな

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    idejunp 2012/06/17
  • ノマド - おおやにき

    なんでも最近ノマドワークというのが流行りらしいのであるが、今日の私は(1)朝イチに東山で学部の会議、(2)昼前に丸の内で部の仕事の企業訪問、(3)夕方から附属病院の委員会という日程であって完全なノマドっぷりであった。結局喫茶店3軒のハシゴ。 なお多くのノマドワーカーにとっては電源とネット環境をどのように維持するかというのが大きな問題であるらしいところ、ノマド状態の私が主に利用しているのは紙と万年筆なので大丈夫。というかネットが自由に見られるとメールの処理だの何だので仕事が進まなくなるのであり、要するに私のはどちらかというと外こもりとか自主缶詰という類のものなのだろう。さて。 橋下大阪市長が市職員に対する入れ墨調査を行なった件について、毎日新聞が「「魏志倭人伝」には「男子は大小と無く、皆黥面(げいめん)文身す」とあるから、当時の日人の男は大人も子供も顔や体に入れ墨をしていたらしい。(..

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    idejunp 2012/06/02
  • ダウンロード犯罪化の経過について - おおやにき

    著作権法を改正して音楽・動画の違法ダウンロードに刑事罰を導入しようという案件について。すでに2010年から違法行為との位置付けはされていたが、その際には見送られた犯罪化をしようという動きがあり、4月13日の自民党文部科学部会で改正案が了承され(山一太議員のブログ)、政府・民主党も「著作権者の許諾なしにインターネットのサイトから音楽や動画を違法ダウンロードする行為に罰則を科す方針を固めた」との報道である(47news)。 ここで書きたいのはこれがどういう経過を示しているのかということで、というのは「しかも今回、途中までは議員立法でやるという話だったものが、突然どさくさにまぎれて閣法に盛り込まれた。立法プロセスとしても相当タチ悪いよこれ。関係者呼んでヒアリングさせて「十分議論して進めますので」と宣言してから1カ月も経ってないのにこんな手段で通そうとする。ふざけんなよって話。」(twitter

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    idejunp 2012/04/20
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