翻訳大国と言われる日本。日本からは、なかなか情報にアクセスしづらいマイナー言語でも文学は綴られている。それらマイナー言語の文学を読めるのは翻訳者がいるからだ。あえて狭き門をくぐり、そして今度は広くしようと努めているのはなぜか。マイナー言語の翻訳者のみなさんに、「その他」の深さを尋ねるシリーズ連載。 社会言語学者、鴨志田聡子さんは、昨年、イスラエルのYA小説『アンチ』で翻訳家としてデビューした。原書はイスラエルでの出版ということで、ヘブライ語で書かれている。決して多くはないイスラエル文学、ヘブライ語の翻訳者が誕生したことは、ガイブン読者にはうれしいニュースだ。こんなニッチな世界に飛び込んでくれた鴨志田さんにぜひヘブライ語にかける思いを聞こう、というつもりだった。 しかし意外にも開口一番、「ヘブライ語は苦手、できればやりたくないと逃げてきたのが正直なところなんです」。 このことばの裏には、もと
![第1回 ヘブライ語:鴨志田聡子さん(1/4)|インタビュー「「その他の外国文学」の翻訳者」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ba40020ab032578079c2c0bfca93d4f666fd0c48/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwebfrance.hakusuisha.co.jp%2Fmedias%2Fz3hYt%2Fimages%2Fogp%2Fpost_ogp_ID4214_20201211113451.jpg)