岐路に立つドイツの「過去の克服」 イスラエル・パレスチナ紛争からの問い 著者:浅田進史 出版社:大月書店 ジャンル:歴史・地理 『岐路に立つドイツの「過去の克服」』 [編著]浅田進史、板橋拓己、香月恵里 今日、ドイツほど理解しがたい国はない。いや、ドイツの知識人の思考に理解が及ばないのだといってよい。戦後のドイツと言えば、「過去の克服」。ナチの犯罪を反省し、人権と民主主義、そして平和を唱える模範国のイメージがあった。二度と同じ過ちを繰り返さないという決意は、日本を含む世界各国に影響を与えていた。それがどうだろうか。ドイツの知識人たちはガザの人道危機に対してなぜか沈黙し、イスラエル擁護に回った。「過去の克服」とは名ばかりで、イスラエル批判を封じるための道具に落ちぶれてしまったかのように見えた。実際、先月逝去したハーバーマスのような著名な学者でさえ、ガザの惨状には目もくれず、イスラエルの安全を

