横網町公園にある関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑について「(朝鮮人である)私を殺さないという誓いの追悼碑だ」と語る在日韓国人2世の慎民子さん=東京都墨田区で2020年9月17日、後藤由耶撮影 3年後に発生から100年を迎える関東大震災そして朝鮮人虐殺。史実は今なお日本社会に暗い影を落としている。今、何が問われているのか。関係者へのインタビューを手がかりに考えたい。まずは、虐殺の歴史を伝える活動を続ける一般社団法人「ほうせんか」理事で在日韓国人2世の慎民子(シン・ミンジャ)さん(70)から。20代で「自分は殺される側の人間」と実感したのが活動の原点だ。【南茂芽育、後藤由耶】 ――在日の立場で、かつての虐殺に何を思うのでしょうか。 何の理由もなく多くの朝鮮人が同じ地域に暮らす日本人に殺された。20代の時、在日の仲間と始めた歴史の勉強会で知りました。自分は殺される側の人間なんだ、ということは大きな恐