アメリカ社会学はシカゴで生まれた。近代化による大都市の勃興,そこで生じた都市問題を解決すべく大学で組織された「社会調査の専門家」が,時代とともに盛衰を経て,独自の理論的発展をとげていく。学問のアイデンティティを問う,歴史的考察の深淵へ。 序 章 「シカゴ学派」の社会学 第1章 都市の発展とシカゴ社会学 1 シカゴの発展 2 シカゴ大学と社会学科 3 都市の成長とシカゴ社会学 第2章 黄金期のシカゴ社会学 1 ロバート・パークと「都市」 2 同心円地帯理論 3 シカゴ・モノグラフ 4 「生活様式としてのアーバニズム」 5 シカゴ社会学の黄昏 第3章 社会学のパラダイム転換──構造-機能主義・計量革命とシカゴ学派 1 構造-機能主義の台頭 2 計量革命 3 社会学の危機と「シカゴ学派」 第4章 都市社会学と社会理論Ⅰ──都市地域コミュニティとアーバニズム 1 都市生態学の発 2 地域コミュニテ