グッドマンの世界制作論について 米国哲学者、ネルソン・グッドマンの知名度は、哲学研究者、しかも、プラグマティズム研究者や分析哲学研究者以外(特に科学哲学と美学)にはものすごく低いだろう。 しかし、彼の「世界制作」論、それと関連する「記号システム」論は、わたしたちにさらなる高解像度の世界理解を可能にさせうるような、いまなお非常に魅力的な哲学的な世界理解であり、さらなる研究や紹介が待たれる。 ここでは、世界制作論のモチベーションを紹介しよう。グッドマンの主張は、世界はたくさんある、というものだ。どういうことだろう? わたしたちの多くはこう考えているだろう。 👩🏻💼 わたしたち わたしたちの見ている世界はわたしたちのヒト種の感覚やものの見方によって切り取られた世界に過ぎない。犬やコウモリならそれはそれで別様の世界を見ている。ユクスキュルの「環世界論」然り。しかし、そうしたもろもろの世界の
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