政令指定都市に道府県並みの権限と財源を持たせる「特別自治市」構想を巡り、神奈川県が、「えっ!独立?」「分断」などと否定的な見解を示すパンフレットを公表した。県内では横浜、川崎、相模原の3政令市が構想実現に向けた法制化を目指しており、新たな一手で牽制(けんせい)した格好だ。構想に関する4首長の直接対話は2年間、開催されておらず、膠着(こうちゃく)状態はなお続きそうだ。 神奈川県が公表した特別自治市を否定するパンフレット(県提供)行政サービスに支障?パンフレットの表紙は「えっ!独立?」の大きな文字とともに、神奈川県の地図から3政令市が飛び出していくイラストが描かれている。県は4月にサイトで公表、6千部を作成して県の施設で配布している。 特別自治市構想では、政令市に道府県並みの権限と財源を持たせて特別自治市とし、行政手続きなどを道府県を経由せずに国と直接調整できるようにする仕組みが想定されている