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ブックマーク / markethack.net (9)

  • そこまでしてEUにとどまる理由はなに? ギリシャの意地は歴史から : Market Hack

    ギリシャが世界中の投資家から冷笑されながら、それでもユーロ圏にとどまろうとあがいています。 市場の論理からすればギリシャはユーロを離脱し、ドラクマに戻すことによってもう一度出直す方が良いという考えもあります。 その場合、ドラクマは暴落するのでギリシャのミドルクラス(中流)は国際比較では「ドカ貧」状態になります。これはちょうどアルゼンチンのペソ危機の後で同国の中産階級が壊滅したのと同じです。 でも国内に居る限り周りのみんなも一様に貧しくなるのでそれが痛みを和らげます。 にんげん不思議なもので自分だけが貧しくなると耐えられないけれど、まわりのみんなもビンボーになっている様子をみると溜飲が下がるのです。 但し輸入品の値段は跳ね上がるでしょう。だから輸入品インフレが起こります。それは舶来の贅沢品(たとえばベンツ)はもう買えないことを意味します。 その一方でドラクマが下がる事は海外から見るとギリシャ

    そこまでしてEUにとどまる理由はなに? ギリシャの意地は歴史から : Market Hack
  • ギリシャ問題でドイツは貧乏くじを引いたのか : Market Hack

    ギリシャ救援第二枠の詳細が明らかになりつつあります。 そこでは欧州中央銀行(ECB)に代わってEFSF(欧州金融安定基金)がギリシャの支援の母体となることが決定されました。 EFSFの中身はドイツをはじめとする欧州中核国の拠出する資金なわけですからこれは実質的に中核国が周辺国の面倒を見ることを背負い込まされた事を意味します。 (ドイツはさぞ迷惑しているだろう) 若し皆さんがそう感じるのなら、ヨーロッパ経済の勉強をイチからやり直した方が良いと思います。 ドイツは困っていません。 そうではなくて、いまのドイツはときめいているのです! なぜドイツがいま生き生きしているかといえばそれは未来の欧州の姿をshaping(形作る)することを事実上、一手に任されたと同然だからです。 地政学的な見地からは第二次世界大戦以降、ドイツが今ほどフリーハンドで自由に泳ぎ回れるようになったことはかつて無いのです。 通

    ギリシャ問題でドイツは貧乏くじを引いたのか : Market Hack
  • こういう流れで中東情勢を理解すれば今おこっていることがわかる : Market Hack

    このところの中東情勢に関してチョッと整理します。 【アラブ世界全体を巻き込んだ動きに】 チュニジアで起こった反政府デモはアッと言う間に中東の多くの国に広がりました。 とりわけエジプトでムバラク政権が転覆されたことは中東の多くの人に「うちの国でも、できるかもしれない」という大きな希望を与えました。 こうして今回の反政府デモはPan-Arab(=汎アラブ)的、つまりアラブ世界全体に広がる様相を呈しています。 【今回が初めてではない】 さて、汎アラブ的な機運の盛り上がりは今回が初めてではありません。 実際には今回を含めて4回、アラブ世界全体を巻き込んだ運動が起こっています。 1.「アラビアのローレンス」の時代に起こった民族独立の動き 2.ナセル大統領が提唱した汎アラブ主義 3.イランにおけるイスラム革命 4.今回の各地における反政府デモ ここで大事なことは上記の4つのアラブ世界全体を巻き込んだ運

    こういう流れで中東情勢を理解すれば今おこっていることがわかる : Market Hack
  • いま中東で起こっていることはベルリンの壁崩壊とおなじくらい重要 : Market Hack

    いま中東で起こっている一連の民衆蜂起はベルリンの壁崩壊とおなじくらいスケールの大きい歴史的な出来事で、最後にはサウジアラビアやアラブ首長国連合などを巻き込む大きな混乱に発展する可能性があります。 中東諸国の多くは少数支配の非民主主義的な政体です。 ひとりのStrong man、ないしひとつのファミリー(一族)を中心にリーダーシップが形成され、それが国家となっているところが多いのです。 乱暴に言えばこれには2つの起源があります。 中東の砂漠にはベドウィン(遊牧民)の伝統があり、いちばん強いリーダーの回りにクランを形成するのが習わしでした。 つまり砂漠の民は地縁的に結ばれているのではなく遊牧民の掟によって結ばれているということです。 もうひとつの起源はオスマン帝国崩壊、中東における「力の真空(power vacuum )」が出来た時、英国のウインストン・チャーチルらが自分の都合の良い国境線を引

    いま中東で起こっていることはベルリンの壁崩壊とおなじくらい重要 : Market Hack
  • 「行かず後家」化する米国のネットベンチャー : Market Hack

    いま米国では勢いのあるネットベンチャーほど「行かず後家」状態になっています。 「行かず後家」の意味は日語俗語辞典によると: 行かず後家とは、適齢期を過ぎても嫁に行かない女性を嘲う言葉 と定義されています。 さらに解説として: 後家とは夫に死なれ、再婚をせずに独身でいる女性のことである。つまり行かず後家とは何歳になっても後家さんのように嫁に行かない女性のことで、そういった女性を嘲う言葉である。行かずだけでも適齢期を過ぎても嫁に行かない女性を意味するが、後家をつけることで更に嫌みが込められている と説明されています。 さて、こんにちのシリコンバレーでは年頃なのにぜんぜん婚活に興味を示さない優良企業が、それこそゾロゾロあります。ここでいう婚活とは株式公開の意味です。 Facebook やTwitterがその最たる例ですけど、他にも書ききれないくらい沢山のネットベンチャーが株式公開をできるだけ後

    「行かず後家」化する米国のネットベンチャー : Market Hack
  • 日本国債はバブル以外のなにものでもない 若し世界がインフレになったら誰も日本を救えない : Market Hack

    3枚のグラフを使って2つのシンプルな事柄を説明します。 2つのシンプルな事柄とは: 1. 日国債はバブル以外のなにものでもないということ 2. 若し世界がインフレになったら誰も日を救えないということ です。 まず全世界のGDPを全て足し上げた、「世界のGDP」に対して、日経済が占める割合を示したのが下の図です。日のシェアは6%です。なおここではPPP(購買力平価)を使っています。普通の為替レートを使う方法もありますが、それで計算すれば日のシェアは10%程度だと思います。 次に世界に流通している債券を全て足し上げた、「世界の債券市場」に対して、日の債券の残高が占める割合を示したのが下の図です。日のシェアは18%です。 最後に世界の株式市場の時価総額を全て足し上げた、「世界の時価総額」の中で日株の時価総額が占める割合を示したのが下の図です。日のシェアは7%です。 この3つの円

    日本国債はバブル以外のなにものでもない 若し世界がインフレになったら誰も日本を救えない : Market Hack
  • ミニ・シリーズ ユーロ存亡の危機 なぜスペインでニートが大量発生したか : Market Hack

    スペインでは失業率が20%を超えています。また若者の失業率は40%を超えています。 なぜスペインではこのように特に若者の失業率が高いのでしょうか? その説明に入る前に、そもそもスペインでは昔から労働市場のボラティリティーが高かったことを断わっておきます。つまり不景気になると大量の失業者が出るし、好景気には失業率が急速に改善するという傾向があるのです。 ですから20%を超える失業率というのは過去にも存在しました。 さて、一般に不景気になると企業は労働者を解雇するか、それとも賃金を減らしたり労働時間を短縮したりする方法で難局を切り抜けようとします。 雇用市場が流動的な土地(例えば香港)では企業は景気が良くなればどんどん新規採用を増やすし、逆に不景気になると片っ端から解雇します。 これまでイギリス、オランダ、ドイツなどの欧州各国はどちらかといえば硬直的な雇用制度でしたが近年、雇用制度がかなり柔軟

    ミニ・シリーズ ユーロ存亡の危機 なぜスペインでニートが大量発生したか : Market Hack
  • 今の円高はアルゼンチンのペソ危機と状況が似ている 輸出競争力なき通貨高を甘く見てはいけない : Market Hack

    要約 実力なき通貨高は極めて危険 通貨高はデフレを助長する 通貨高は不景気を一層深刻にする よく「自国通貨高でおちぶれた国は無い」という俗説を主張する人が居ます。そういう人は実際に身銭を切って海外投資した経験の無い人でしょうね。 実際には自国通貨が高すぎて経済がボロボロになった例はいくらでもあるし、自国通貨が高いままに放置することの恐ろしさは強調しても強調しきれません。 自国通貨が高すぎて経済が破綻した最近の例は10年前のアルゼンチンです。 この交換比率を維持するためにアルゼンチン政府は兌換法(Ley de Convertibilidad)という法律を定め、国内で流通する通貨(ペソ)と外貨準備額を一致させることに決めました。こうすれば庶民がペソをドルに替えたいと希望すれば、全員、必ずドルに両替できるわけです。 この兌換法は最初は上手くいきました。 自国通貨が高いので慢性的なインフレに悩ま

    今の円高はアルゼンチンのペソ危機と状況が似ている 輸出競争力なき通貨高を甘く見てはいけない : Market Hack
  • 終わってる国日本 起業動向から見た危機感の欠如 : Market Hack

    オワタ、、、 『グローバル・アントレプレナーシップ・モニター 2009グローバル・レポート』を読んだ僕の率直な気持ちです。 ギリシャの直面している問題を見て、(明日は我が身)と感じている投資家も多いかと思います。 ギリシャをはじめとするPIIGS諸国の抱える共通の問題は財政収支や膨れ上がった国家負債の問題ですが、突き詰めて言えば赤字額や負債総額が問題なのではありません。問題は「返済できるアテがあるか?」ということです。 これをわかりやすい例を出して説明します。 アメリカの大学生はビジネス・スクールやロー・スクールに進学するとき授業料が高いので多くの負債を学資ローンというカタチで背負込みます。 社会に出たばかりの若者がいきなり大きな借金を背負込んでのスタートというのは可哀想な気がするけど、人生の前途が洋々としていれば、借金は何とか返してゆけます。 反面、定年退職後のシニア層は新しく巨額の

    終わってる国日本 起業動向から見た危機感の欠如 : Market Hack
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