SDN(Software Defi ned Networking)が実用期を迎えている。企業/データセンター領域でのSDN活用、通信事業者のSDN/NFV導入の動きを紹介し、製品開発のトレンドを分野別にレポートする。第2回では、企業ネットワークおよびデータセンター向けSDNの最新動向に迫る。 企業向けSDNにおいては、既存ネットワーク機器を有効活用しながら、ソフトウェアによる集中制御を実現しようとするアプローチが有力だ。その点で注目されるのが、高い市場シェアを持つシスコの取り組みだ。 同社は現在、企業向けに3種類のSDNコントローラを使い分けている。前回、SDNのユースケースは次の3つに大別できると説明した。(1)ネットワーク運用の省力化、(2)仮想ネットワークの迅速かつ柔軟な提供、(3)プログラマブルなネットワークの実現、運用自動化である。 (1)ネットワークの機能制御を低負荷に行いたい