3月3日夕刻に、民主党小沢代表の第一秘書が東京地検特捜部に突然逮捕されて以降、新聞報道は「洪水」のような検察情報で埋めつくされた。数日前まで、次々と明らかになり報道も広がっていた「かんぽの宿」疑惑は一時は完全に覆い隠された感もある。しかし、与野党にまたがる古典的な「政治とカネ」の問題と、小泉・竹中構造改革路線で短い時間で生み出された「改革利権」の裏側がえぐりだされた疑惑とは、構図も登場人物も違う。公共事業に関わる「政治とカネ」の問題を決着させなければならないが、相も変わらず「旧田中派→竹下派」が伝統的に引き継いできた「伝統ある歴史的利権」のみをクローズアップして、構造改革という名の熱風の影で私腹を肥やしてきた「改革利権」を見逃すようでは、この国の未来はない。 1~2月と「かんぽの宿」疑惑が拡大した。日本郵政の西川社長を私たち野党はたびたび国会に呼び出して、参考人として説明をさせた。この状況