時代に“排除”された芸人は過去にも何人かいた。 私が、その芸をこよなく愛した横山やすしもその一人だった。 かつてビートたけしはやすしを評して、「雲の上にいるような人だった。やすしさんには芸も色気も敵わない」と語ったといわれる。 横山が一方的にしゃべり、相方の西川きよしの眼鏡を飛ばす「どつき漫才」は、茶の間にも受け入れられ、「コント55号」と並んで一世を風靡ふうびした。 だが、酒を飲んでの不祥事が多く、タクシー運転手と口論になって殴るなどの傷害事件をたびたび起こした。 その後も傷害事件やドタキャンを繰り返し、その度に、謹慎、復活したが、ついには所属する吉本興業から契約解除されてしまった。 速射砲のごとく畳みかけるヤクザっぽい口調や、現役のヤクザとの交際を公言するやすしを受け入れていたテレビ視聴者も離れ、それから数年後の1996年に肝硬変で寂しく亡くなった。享年51。 #MeToo運動に始まり
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