月刊誌『文藝春秋』5月号の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」は、三井物産と住友商事の合併の可能性を報じました。数年前まで我が世の春を謳歌していた大手商社ですが、急激な資源安が収益を圧迫しています。業界ツートップの三菱商事と三井物産は3月下旬、相次いで業績見通しの下方修正を発表し、2016年3月期は両社とも発足以来初の赤字に転落する見通しです。(三菱が1500億円、物産が700億円の赤字見通し )。住商は2015年3月期で731億円の赤字に転落。総合商社「冬の時代」の到来を受け、再編の観測記事が出たわけです。 東西冷戦後の世界共通市場化、グローバリゼーションのなかで資源をがぶ飲みする中国が出現しました。商社は、エネルギーや鉱物資源などの「山元」にこぞって投資し、自社の持つ販路を活用し、高値で売り続けるというモデルを確立したのですが、中国経済の変調とともに一気に裏目に出た格好です。 資源に