「アクティブラーニング」あるいは「主体的な学び」ということばが、今の教育界のキーワードのようである。 しかし、「主体的な学び」が何を意味し、何を実践すればそれが実現できるのかについては、深い議論があまりされていないし、教育現場でも、理解しようともがいているのが現状のように思われる。 共同、協調して行う学習形式のこと、あるいは積極的に発言をすることが「主体的な学び」と受け取っている様子も散見される。 本来、「主体的な学び」とはどういう学びなのだろうか。「主体的な学び」というからには、「主体的でない学び」があるということが前提となっている。では「主体的でない学び」とは何なのだろう。 学ぶとは、知識を得ること 「主体的な学び」を標榜する人たちが、従来の学びを「知識偏重」と批判するのをよく耳にする。「知識はもういらない」という過激な言葉を聞いたときには驚愕した。認知科学の観点からすると、「学習」は