【ワシントン=小川聡】米国防総省ミサイル防衛局は5日、複数の異なるレーダー・システムを実戦と同じ人員配置で運用し、米本土に向けられた長距離弾道ミサイルを迎撃する初の実験を行い成功したと発表した。 ただ、迎撃ミサイルをかく乱する「おとり」が射出されず、これに関するデータは得られなかった。 実験では、アラスカ州の基地から長距離弾道ミサイルを発射。カリフォルニア州の基地から発射した地上配備型の迎撃ミサイルが、同州沖の海上で迎撃した。同局のパトリック・オライリー長官は記者会見で、実験について、「北朝鮮から米国に向けて発射する場合の位置関係と非常に似ている」と述べ、北朝鮮の「テポドン2号」を想定したものであることを事実上認めた。イランのミサイルも念頭にあることを示唆した。 使用されたのは、イージス艦の搭載レーダー、移動式早期警戒レーダー(Xバンド・レーダー)、海上配備型Xバンド・レーダーと、カリフォ