静岡、山梨両県や国などでつくる「富士山における適正利用推進協議会」は18日、夏山期間(7月上旬~9月上旬)以外の登山を原則禁止する「富士登山における安全確保のためのガイドライン」を策定した。ガイドラインに法的拘束力はないが、今後、空港や旅行業者に配布し、登山者の安全確保に役立てる方針。 両県はこれまで、夏山期間以外の富士登山について「自粛」を呼びかけていたが、不慣れな登山客などによる山岳事故は後を絶たなかった。このため、ガイドラインでは「万全な準備をしない登山者の登山は禁止」と表現を一段強め、万全な準備のもとに登山する場合は、緊急連絡先などを記載した「登山計画書」を警察署などに提出することを求めた。また、5合目以上の山小屋や公衆トイレが閉鎖されるため、環境保全の観点から携帯トイレの持参を呼びかけている。 環境省の家入勝次・箱根自然環境事務所長は「富士山は観光登山の割合がとても多い。遭難事故