漫画家の小林よしのりさんが8月10日、東京・有楽町の外国特派員協会で講演し、安保法案を「立憲主義に反する」と批判し、「アメリカの侵略戦争に巻き込まれてはならない」と訴えた。 いま国会で審議中の安保法案について、小林さんは「アメリカの戦争に付いていくためだけの法案」とバッサリ。「日本は侵略戦争は二度としない」「日本という国が、二度と侵略戦争に巻き込まれないため、安保法制には反対しなければなりません」と強調した。 【動画】小林よしのりさん講演 https://www.youtube.com/watch?v=X-VCmodDssw ●ベトナム、アフガン、イラクで戦争を繰り返したアメリカ 小林さんは、アメリカが第二次大戦後、ベトナムやアフガニスタン、イラクなどで戦争を繰り返してきた歴史に触れ、「アメリカは今後も必ず、侵略戦争をします」と断言した。 小林さんは「イラク戦争は侵略戦争だった」と指摘し、
「痴漢は犯罪です!」。そんなポスターや啓蒙活動によって、痴漢の被害を受けたり目撃したら、警察や駅員に突き出すような防犯意識は高まってきた。しかし、痴漢たちは、手段をかえて次なる戦いを挑んでいるようだ。これまでの「触る」「撮る」などとは違って、刑法や迷惑防止条例で取り締まれない新しいタイプが出てきたという。 ●背後に立って自然に体に触れるのを狙う 法律や条例で想定されていない被害に最初に気づいたのは、痴漢捜査の最前線にいるプロだった。 「昨年、相談の書類をみていた(鉄道警察隊)隊長が、『犯罪にあたらない、これまでの型に類型されないタイプが出ている』と気づきました」 そう指摘するのは、埼玉県警鉄道警察隊だ。同警察隊が昨年発見したという「新型痴漢」とは、どんな行為なのか。 「わざと触るのではなく、電車内で女性客の背後に立って、電車の揺れなどによって自然に身体が触れてきたり、匂いをかがれたりしたよ
妻に半年間セックスを断られ続け、我慢しきれず風俗に行ったら、バレて家を追い出された。意味分からんよな――。そんな「2ちゃんねる」の書き込みが議論を呼んだ。 投稿者は「嫁の言い分が自己中心的」「ようは『私はセックスもしたくないし慰めるの手伝わないけど他の女とやるのはいかん』って事」「本当に意味わからん」と、妻への不満を語っている。この投稿にはさまざまな反応があったが、その中に「離婚裁判になると君負けるよ?」という指摘もあった。 投稿者は「何で? あちらが原因じゃないの?」と納得がいかない様子だが、もし妻が「夫が風俗に行ったので離婚したい」と裁判に訴えたら、夫の側は負けてしまうのだろうか。男女の法律問題にくわしい長瀬佑志弁護士に聞いた。 ●風俗に行くのは「不貞行為」 「風俗に行くことは、不貞行為として離婚の原因になります(民法770条1項1号)」 長瀬弁護士はキッパリとこう述べる。妻が「離婚し
服役3年目に「あなたは無罪でした」と言われたら―—。強姦罪などで懲役12年の刑が確定していた男性の「再審請求」の裁判で、被害者とされた女性が「事件はウソだった」とかつての証言を翻したため、大阪地裁は2月下旬、再審開始を決定した。大阪地裁は「無罪を言い渡すべき新証拠がある」としており、今後の再審公判で無罪判決が出る見通しだ。 報道によると、男性は2004年と2008年に大阪市内で同じ女性に性的暴行やわいせつ行為をしたとして、強姦と強制わいせつの容疑で逮捕・起訴された。男性は捜査段階から一貫して否認していたが、2011年に懲役12年の実刑判決が確定した。有罪の決め手は、被害者と目撃者の証言だった。 男性は服役中の2014年9月、大阪地裁に再審を請求。その裁判で、被害者とされていた女性と目撃者が、過去の証言は虚偽だったと認めたのだ。服役して3年半となる昨年11月に大阪地検が刑の執行を停止し、男性
「中学生の娘(A子)が、男子2人から胸を触られた」という悩みが、その中学生の母親だという女性から、弁護士ドットコムの法律相談コーナーに寄せられた。母親によると、A子さんは部活の練習中に過去3回(うち1回は未遂)、同じ部の男子2人(B男、C男)に胸を触られたのだという。 このうちB男は、別の女子生徒の胸を触っているところを教師に見つかり、その際、A子さんの胸も触ったと白状した。しかし、C男は胸を触ったことを頑なに認めず、「A子とB男が口裏を合わせて自分を陥れようとしている」と主張しているのだそうだ。 この女子中学生の母親は「証人がいてもC男が認めなければ、このまま泣き寝入りしなくてはいけないのでしょうか?」と悔しさをにじませている。多感な中学生の娘を傷つけるセクハラ行為に対して、どんな手段を取ればいいのか。石坂浩弁護士に聞いた。 ●胸を触ることが「強制わいせつ」に問われるケースも 「具体的状
過激派組織「イスラム国」が日本人の湯川遥菜さんと後藤健二さんを拘束し、日本政府などに要求を突き付けた事件が、日本社会を震撼させた。テレビも連日、イスラム国の人質事件のニュースを流しているが、現地の実情にくわしいジャーナリストがコメンテイターとして報道番組に出演することも多い。 そのうちの一人が、フリージャーナリストの安田純平さんだ。安田さんは、イラク・シリアを継続的に取材しており、後藤さんとも親交がある。また、かつてイラクで武装勢力に身柄を拘束され、解放された経験も持っている。今回の事件に対する日本政府の対応や、紛争地帯での取材の是非について、率直に語ってもらった。 ●日本社会に望まれる「懐の深さ」 ——人質問題について、これまでの政府対応をどう見ている? イスラム国による2人の日本人の拘束を把握してから事件が表沙汰になるまで、現場レベルでは解決に向けて、一生懸命に取り組んでいたのだと思い
過激派組織「イスラム国」が日本人2人を人質にして、身代金を払わなければ殺すと脅迫する動画を公開した問題で、ジャーナリストの常岡浩介さんは1月21日、「私とハサン中田考先生はイスラム国と交渉が出来ます」「邦人の人命救助のためなら喜んで協力します」と、インターネットのSNSで表明した。 常岡さんは中東での取材経験が豊富なフリーのジャーナリスト。紛争地域での取材も積極的に行っており、2010年にアフガニスタンで武装勢力に拘束されたこともある。昨年秋には、イスラム国へ向かおうとした北海道大学の学生が私戦予備・陰謀の疑いで事情聴取された事件に関与したとして、元同志社大教授のイスラム研究者・中田考さんとともに、警察から捜査を受けていた。 常岡さんは21日、SNSサイト「Google+」で、「邦人の人命救助のためなら外務省にも、警察にも喜んで協力します」として、次のようなメッセージを公開した。 「日本政
身につけて持ち歩ける次世代の情報端末として注目を集めている「ウェアラブル端末」の展示会「第1回ウェアラブルEXPO」が1月14日〜16日、東京ビッグサイトで開かれた。1月15日には、ITの法律問題にくわしい小林正啓弁護士が、ウェアラブル端末の法律問題について講演した。 ウェアラブル端末は、スマートフォンやタブレット端末の「次」のスマートデバイスとして注目されている。グーグルが開発を進めている「グーグルグラス」などのメガネ型端末や、ソニーが発売している「スマートウォッチ」などの時計型端末などが代表的な製品だ。 ●他人を無許可で撮影するのは違法行為? 小林弁護士は、メガネ型の端末をかけるだけで、カメラ機能により周囲の光景を簡単に撮影できる「グーグルグラス」を取り上げ、盗撮など「撮影する側」と「撮影される側」の間に生じるプライバシー問題を解説した。グーグルグラスはすでに開発者向けに発売されている
1991年に韓国人慰安婦の証言を初めて報道した元朝日新聞記者の植村隆氏が1月9日、雑誌の記事で「捏造記者」と書かれたのは名誉毀損だとして、文藝春秋と東京基督教大学の西岡力教授に損害賠償を求める訴訟を起こした。同日の夕方、東京・永田町の参議院議員会館では、支援者による集会が開かれた。 約250人の参加者からは、植村氏を激励する発言があいついだ。北海道新聞の長谷川綾記者は、植村氏が非常勤講師をつとめる北星学園大学(札幌市)への「脅迫事件」について、「ジャーナリズムは植村さんを見殺しにした」と述べ、新聞やテレビの報道が鈍かったことを指摘した。 ●「大学への脅迫を複数の記者が知っていた」 北星学園大学に対しては、昨年3月中旬から抗議の電話やメール、ファックスが殺到するようになった。一連の脅迫事件を取材しているという長谷川記者は、そのときのメディアの動きについて次のように説明した。 「植村さんは通算
朝日新聞社は1月5日、記者会見を開き、「信頼回復と再生のための行動計画」を発表した。この行動計画は、社内外の委員で構成される「信頼回復と再生のための委員会」で議論された内容をふまえて作成された。ジャーナリストの江川紹子さんや社会学者の古市憲寿さんら4人の「社外委員」は記者会見に現れなかったが、それぞれのコメント(各400字程度)が公表された。 江川さんは「記者には、強い使命感に加え、しなやかな思考と柔軟な発想も求められます」としたうえで、「朝日新聞には、物事の実相を、その複雑さも含めて伝え、複眼的なモノの見方を提示し、人々が考える材料を届けるメディアとして再生して欲しい」と要望した。 また、古市さんは「組織に長くいると、どんなに優秀な人であっても、その価値観を疑わなくなってしまいます。僕の言葉で言えば『おじさん』。社会とずれた存在になってしまう」と指摘しながら、「今回の一連の問題というのも
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