名字を変えて働くことを強要され、出社を拒否したことで不本意に退職させられたとして、元新入社員の男性(22=岡山県)が、サプリメント製造・販売会社「健康体力研究所」(東京)に約1000万円の損害賠償を求めて岡山地裁に提訴したことが4日、分かった。 訴状によると、男性は昨年8月に内定。ことし4月1日の新入社員説明会で突然、社内に同姓社員がいるという理由で、名字を1文字変えて勤務するよう命じられ、偽名の名刺を渡された。 男性の弁護士によると、本名での勤務を希望したが受け入れられず、4月2日以降、会社を欠勤。5月14日、会社から無断欠勤を理由とした退職勧告書が届き、一方的に退職させられたとしている。 男性は「(偽名の)命令の強要で出社できない状況に追い込まれた」と主張。弁護士は「同姓社員がいるからといって偽名を強要することに合理的な理由はない。実質的な雇用調整で、不当解雇に値する」と話している。