「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」が公開された1993年から、「モータルコンバット」が封切られた2021年まで、数多くのゲームが実写映画化されてきた。原作からの変更を最小限に抑えた映画もあれば、ゲームには登場しないキャラクターを主人公に据えてシリーズ化に成功した作品もある。本記事では、20年以上にわたって取り組まれてきた“ゲームの実写映画化”の変遷を、主要作品を軸にたどっていく。 文 / 多根清史 「エヴァ」や「シン・ゴジラ」スタッフによるゲーム実写化の先がけビデオゲームの実写映画化はいつ始まったのか。「映画」という枠には収まらないが、その原点と言えるのが「ドラゴンクエスト ファンタジア・ビデオ」(1988年)だろう。本作はすぎやまこういちが指揮するオーケストラ演奏の映像と、演奏をBGMとした原作ゲームのイメージ映像から構成されるというものだ。主人公の勇者は「ドラゴンクエストIII」風の身