昨日の「死に至る病」は、いかがだったかな。簡単なモデルではあるが、経済や財政のスタビライザーとして、利子課税と法人税が意外なほど重要な役割を持つことが理解できると思う。これに着目すれば、次世代の経済運営の技法がどのようなものになるかを予想することも可能だろう。 スタビライザーが有効なのは、国債消化が国内である場合に限られる。課税である以上、外国人に徴税権力は及ばないからだ。その意味で、欧州危機の対応策として、そのまま使うことはできない。ただし、国際協調ができれば別である。例えば、ドイツやフランスの金融資産に課税して、ギリシャの救済資金にするというスキームだ。 ギリシャの危機は、バブル的な好況のときに、独仏の銀行が貸し込んだ側面がある。それで儲けたわけだし、貸した金で輸入もしてもらった恩恵もあった。ギリシャ危機の処理は、独仏の銀行を守り、預金を保護する意味もある。ならば、金融資産の利子を財源