iPad発売をきっかけに、電子書籍の話題が盛り上がっている。講談社は京極夏彦さんの新刊「死ねばいいのに」を書籍発売と同時にiPad/iPhoneなどに配信し、5日で1万部以上を売り上げるなど、出版社の取り組みも加速している。 作家側からも新たな動きが出てきた。ベストセラー「パラサイト・イヴ」で知られるSF作家の瀬名秀明さんや、人気ライトノベル「よくわかる現代魔法」作者の桜坂洋さんなど一線の書き手が集まり、オリジナル電子書籍「AiR」(エア)先行版を6月17日に刊行。紙版なしの電子書籍オンリーで、出版社も取次も通さない、作家からの“ネット直販”だ(「桜坂洋が書くデビルマン」収録 作家発・出版社なしのiPad/iPhone電子書籍「AiR」発売)。 作家が出版社の“中抜き”に乗り出したと見る向きもあるが、それは誤解という。「既存のあり方を否定するのではなく、新たな可能性を実践したかった。負のエ
ある意味どうでもいいことや、役立つかどうかもわからないような中身を、日々脳内から適当に垂れ流しまくりつつ、今日をなんとか生き存えることを思案してます。 印刷会社が考える電子書籍流通のあり方は「出版社と印刷会社の共同事業」である。両者は紙の出版物中心の「旧大陸」では手を携えて生きてきた関係。このまま仲良くグーグル、アマゾン、アップルなどのプラットフォーム企業が猛威を振るう「新大陸」に乗り出しましょう、というのが印刷会社の提案だ。 「俺らがプラットフォームやコンテンツ作成でいろいろ苦労してきたのに、後で割り込んでくるなボケ」(意訳)というほうが正しいと思う。そもそも今年は「日本における電子出版元年ではなく、ただのターニング年でしかない」。まあ、それを元年と記す、とかいわれると身も蓋もないけれども。 あとこの部分の直前にある記載と微妙に矛盾してる気がする。既に自前の電子大陸を持っててその領土を拡
電子書籍に関して話題になることが多い「出版権」という権利について基本的なことを書いてみます。 そもそも、出版権とは「出版に関する権利」というような緩い定義の言葉ではありません。日本の著作権法において明確に定められた権利です。 79条1項 第21条に規定する権利を有する者(以下この章において「複製権者」という。)は、その著作物を文書又は図画として出版することを引き受ける者に対し、出版権を設定することができる。 80条1項 出版権者は、設定行為で定めるところにより、頒布の目的をもつて、その出版権の目的である著作物を原作のまま印刷その他の機械的又は化学的方法により文書又は図画として複製する権利を専有する。 要するに出版権とは図書・図画出版のための複製権の独占的利用許諾です。単なる契約に基づくライセンス許諾ではないので、出版権者は他者の無許諾出版に対する差止め請求もできます。また、独占的権利なので
出版関係者は必読、本好きな方も。 「本はどのように生み出されいているのか?」「本はどのように読まれているのか?」というテーマで連載していた記事をまとめ+補記したもの。たくさんの気づきと、手がかりと、新しいヒントが得られたスゴ本。ヒントは追々このblogで実験していこうかと。 ■ ホントに「本」は読まれなくなったのか? そんな疑問を、ずっと抱いている。たしかに通痛電車でケータイ(端末・ゲーム)を弄っている人は増えたけど、文庫を広げている人もいるわけで、それだけでケータイが本を駆逐している!と煽られてもなぁ。図書館も盛況だし、子どもが通う学校も「朝の読書」にえらくチカラこぶ入れているようだ。 そして、「本が売れない」というのも実感がわかない。いきつけの書店はいつもごったがえしており、レジに並ぶのがイヤでついAmazonを利用してしまう。村上某の新刊山に「お1人さま2冊限り」のタレ幕が下がってた
著者プロフィール:中ノ森清訓(なかのもり・きよのり) 株式会社戦略調達社長。コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供している。 現在、女性誌のサイズは、編集部のこだわりなどから寸法が1~2ミリずつ異なっています。しかし、講談社や小学館など大手出版社がこれをやめ、女性誌のサイズを集英社の縦297ミリ、横232ミリにサイズを統一することになりました。 サイズ統一の対象は、講談社が『ViVi』など5誌、光文社が『JJ』など7誌、小学館が『CamCam』など9誌、主婦の友社が『Ray』など9誌。大手出版社が雑誌の寸法を共通化するのは初めてになります(日本経済新聞2010年2月15日9面)。 各誌のサイズ統一は
出版物の販売額がついに2兆円を割り込むなど出版不況が深刻化するなか、出版社は新たな販売促進の方法を模索している。その一つが、書籍の発売前に「電子版」をネットで無料配布するという「フリー・キャンペーン」だ。業界では異例の試みが10万部を超えるヒットを生み出した。 「電子と紙は別のものという意識で」 出版科学研究所が2010年1月25日に発表した数字は業界関係者に衝撃を与えた。09年の出版物の推定販売額が、1989年以来21年ぶりに2兆円を割り込んだのだ。ある中小出版社の老経営者は 「ネットに押されて本も雑誌も売れない。出版業界は土砂降りの状態だよ」 とため息をもらす。だが、嘆いていても仕方がない。一部の若手編集者からは、これまで出版業界で敵視されがちだったインターネットを積極的に活用して、書籍の販促につなげようという動きが生まれている。 たとえば、インプレスジャパン。2月15日に出る新刊本『
24/3/4付(集計期間:23/2/19~2/25)オリコン週間“本”ランキング【BOOK】では、『乃木坂46 5期生写真集 あの頃、乃木坂にいた』(マガジンハウス)が週間売上8.7万部で1位を獲得。同ランキングのジャンル別「写真集」でも今年度最高の週間売上で1位となった(今年度は「2023/12/4付」からスタート)。『乃木坂46 5期生写真集 あの頃、乃木坂にいた』(マガジンハウス/2024年2月20日発売) 同作は、2022年2月に加入した5期生11人の、飾らないそのままの姿を撮り下ろした作品。少女から大人に変わるタイミングの無邪気さと色香、多面的な魅力がたっぷり詰め込まれている。【コミック】では、『キングダム 71』(原泰久著/集英社)が週間売上36.3万部で1位、【文庫】では、『ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編11』(衣笠彰梧著/トモセシュンサク(イラスト)/KADOKAW
リスクもリターンもない日本の書店 アップルの発表したiPadは、さまざまな話題を呼んでいる。アマゾンのKindleがハードウェアもソフトウェアも英語版しかないのに対して、アップルは日本語ホームページも立ち上げて日本で売る姿勢を見せており、3月に発売されるときは日本語表示も入力も可能だ。しかし残念ながら、日本語の本を読むことはできない。書籍ソフト「iBooks」の日本語版がないからだ。日本で発売されるiPadは、iPhoneを4倍程度に拡大したものにすぎないのである。 ただ、そのうちiBooksが出る可能性もある。今でもReaderboxというiPhone用の書籍ソフト(有料)があるので、青空文庫などの無償で配布される本は読める。問題はiPadで売れる本が出てくるかどうかだが、今のところその見通しはほとんどない。ある編集者によると「出版業界の状況は非常にきびしく、日販(大手の取次)が在庫を減
著者プロフィール 長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ) 兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。 日本の出版流通の際立った特徴は、日本出版販売(日販)とトーハンという2大取次(出版業界では卸売業、問屋)が君臨していることである。この2社の売り上げがいかに突出しているかは、取次上位7社の直近の年商を見てみれば一目瞭然だ。 出版社上位4社の年商は『新文化』の決算記事によると、講談社1350億円、小学館1275億円、9月に新しい決算が出る集英社が1376億円、角川グループホールディングスが映像事業339億円を含んで1416億円。 書店上位5社の年
●出版社には、書店の利益を確保する義務がある(少なくとも現状では) 沢辺 あと、これまで出なかった再販維持論者の意見として、「再販制がなくなると価格が高騰するからよくない」というのがあるけどどう思う? 永江 筑摩の松田さんとよく言っていたのは、本の値段を倍にするだけで、日本の出版界が抱えている問題はかなり解決するよね、っていうことで。 本の原価率が高すぎるというのと、書店のマージンの絶対額が低すぎる、というのが解決するでしょ。出版点数も絞らざるを得なくなるから、値段を倍にするといいことばかりなんですよ。大洪水もブレーキかかるし、本ももっと大事にされるし、書店の余裕も多少出来るだろうし。 値段の高い安いを消費者がそんなに気にしているかというと、『○型の説明書』は中身薄くてぺらぺらで、1000円でしょ? あんなに消費者にとってコストパフォーマンスが悪い本はないのに、4タイトルで500万部売れる
最近、AMAZONのKindleで著者印税70%の話や、先日発表されたAppleのiPadなどへの期待から、電子書籍に関する話題が盛り上がっています。また、今月には出版社21社による業界団体設立や、下記記事では「ソニーは電子書籍端末の国内再参入を検討」するとの話も書かれています。 大手出版21社、電子書籍の業界団体を設立(ITmedia:2010/01/14) 自分自身は「同人をやってきている(自分での出版)」「今年、本を出す準備中(出版社から紙で出版)」立場で、こうしたトピックに無関心ではいられませんし、出版業界の動向や現状も理解しておきたいところです。そこで、頭を整理するためにメモを書いていきます。 出版業界専門ではないことと「気づいたこと」のメモなので、後で修正したり、書き足したりします。 電子書籍普及の端緒となりえる電子媒体の話が盛り上がることで、マーケットが拡大することへの期待が
IT分野は騒がしい IT分野の共同研究が本格化する…(20000302) 半導体技術のロードマップの意義…(20000302) DVDの悩み…(20000302) ウエブの技術に興味はあるのだろうか…(20000302) フラッシュ・メモリの戦い…(20000302) VIAには参加しないのか…(20000302) オープン・ネットワーク化の動き…(20000610) 家庭用パソコンのインターフェース問題…(20000614) 次世代HTML仕様の意味…(20000709) DVDビデオ標準の後進性…(20000819) 日本語ワープロの衰退…(20000826) MPEG-4の急速な浸透…(20000826) 半導体設計支援ツールの役割…(20001011) 家庭のゲートウエー標準化が進む…(20001012) IPv6推進策とは何か?…(20010210)
アメリカで電子書籍普及推進の論陣を張るブログに David Rothman さんの TeleRead があります。ソニーの Librié が2か月でファイルが読めなくなるという強力な DRM (=デジタル権利管理、Digital Rights Management)を用いていること、独自フォーマットを採用していて自由な e-book リーダーとして使えないことを批判し、そのような中途半端なデバイスがアメリカで発売されたら、逆に電子書籍の普及を遅らせかねないという懸念を表明した "Yo, Sony! Liberate the Librie or keep it out of the States" という記事が18日に掲載されました。 David さんに、日本でもそれらの点に不満を持っている電子本愛好者・提唱者が多くいることをメールで知らせ、日米両国で電子本の普及を目指しているグループなどが
Amazonのクリスマス商戦において,電子書籍が通常書籍の売上を上回ったというニュースが出版関係者を驚かせた。Kindle自体の販売台数も100万台を突破し,またその上で閲覧できる電子書籍もすでに40万冊になろうとしている。 ここで驚くべきは,Amazonでの電子書籍登録がオンラインで誰にでも可能だということだ。 (現在は日本語コンテンツは不可だが,近い将来開放されるだろう) これが電子書籍の登録画面,Amazon Digital Text Platformだ。 Amazon.comのユーザーIDを持っていれば誰でもアクセスできる。 そして次のような画面にしたがって,内容を登録していくだけで自動的に電子書籍登録ができるのだ。 登録内容は,(1)書籍の基本情報,(2)書籍の販売地域と販売条件,(3)書籍データのアップロード(データは自動変換される),(4)書籍の価格 の4つだけ。しかもその手
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