読了。傑作なのは疑う余地もなく。特に表題作でもある『ラギッド・ガール』は、最初から最後まで完璧で、言葉を失った。わたしが読んだものは、ただの言葉ではなく、その奥にある何かだ、という確信を持つ。その奥にある何かとはなにか。飛氏いわく言葉に出来ぬ「御しきれぬ野蛮」。ラギッド・ガールは、それに触れることが最もうまくいった作品だという。さいこうだった。これ以上のものには、もうお目にかかれないかもしれない。そう思うと、悲しくなってくる。飛せんせは大変だ。次からは、これを超えていかないといけないんだから。 この短編集は、あまりにも凄すぎて、わたしみたいな素人は何を書いていいのかわからない。なので一応当たり障りのない紹介から始める。本書は『グラン・ヴァカンス』を第一作とする『廃園の天使』シリーズの第二作目、短編集である。『グラン・ヴァカンス』は「数値海岸」と呼ばれる仮想都市群のひとつを舞台にした作品であ
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「誰か、私に欲情して」 中村うさぎと小倉千加子の対談本『幸福論』(岩波書店)と、中村うさぎ著『私という病』(新潮社)を、一気に読んだ。 また中村うさぎですか。それ以外の本は読んどらんのか。いや読んでないことはないが、私の関心が「女」と「性」にある以上、それを究極の「実体験主義」という、誰にも真似できないやり方で書いている彼女から目が離せないのは仕方ない。 私という病 作者: 中村うさぎ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/03/16メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 149回この商品を含むブログ (56件) を見る 『私という病』は、去年「新潮45」に連載したデリヘル嬢体験記に大幅加筆したものである。帯の文句は「ああ、お願い。誰か、私に欲情して。」 女であることを認められたいと切望しつつ、自分の中のそんな「女」に違和も感じる自分。そういう「自己分裂」に悩む女性読者に読んでほ
稲葉振一郎さんが、 「麻布学園の夏休み読書リスト」 (pdfファイル http://www.azabu-jh.ed.jp/syuppan/suisentosho2008.pdf) にツッコミを入れつつ代替案を挙げるというたいへんおもしろい試みをなさっています。 http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20090303/p2 さて、この件に関連して、id:tari-Gさんにブックマーク・コメント欄でお薦めの社会科学入門書リストを教えてもらいました。興味深く有益なものに思えました。広く周知されるのがよいと思いますので、とりもなおさずエントリーにまとめておきます。 【政治思想】 福田歓一『近代の政治思想―その現実的・理論的諸前提』(岩波新書、1970年) 【政治学】 高畠通敏『政治学への道案内』(講談社学術文庫、2012年) 【法学】 星野英一『法学入門』(有
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