★あなたには事件の謎が解けるだろうか? 【問題編】 「いやいや……勘弁してください、刑事さん」 日没とともに始まった取り調べは一時間を超過し、格子戸の向こうには闇が広がるばかりとなった。 「心当たりなんて、ないんよ。実際」 コック帽を被った豚は何度もそう繰り返し、薄笑いを浮かべる。消耗しているのは刑事のほうだった。いままで相対してきた犯罪者と比べてもこの豚は特にとらえどころがない。搦め手で証言を得ようとしても、すぐに察知されてかわされる。 「しかしだな。確かに小学校の教室から備品が多数盗まれているという報告が入っているんだ。」 「盗まれた備品ってなんやったっけ?」 わかりきったことを問い返す。そうやって、話を振り出しに戻す腹づもりだ。 「四年生の教室から黒板消し、チョーク一式、大きい三角定規、絵の具セット、色鉛筆セット……その他もろもろ。目撃証言だってある。盗んだのはお前以外に考えられない
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