2年前にロンドンからアメリカに引っ越してきて以来、イギリスのねじれた選挙の実態をじっと見てきました。より具体的にいえば、なぜ英国人はこれほど頻繁に選挙を楽しんでいるのか、という点について、ロンドン在住の友人に説明しようと何度も努力を重ねてきたのです。 6月の解散総選挙は、2015年の総選挙、2016年の英国EU離脱を問う国民投票に続き、イギリスで3番目に大きな選挙でした。今回の総選挙では、世論調査ではるかに優勢で、自分の得票差をより引き上げたい考えのテリーザ・メイ首相と保守党のためのアクションとして始まりましたが、それがいつしか本当の戦いへと変化し、最終的にはメイ首相が惨敗を喫してしまいました。 メイ首相率いる保守党の得票数は最大であったものの、全国的には壊滅的な黒星に苦しみ、さらには過半数を得ることに失敗しました。自分たちを優勢と見なしていた保守党にとっては屈辱的な敗北でしたが、