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ブックマーク / www.10plus1.jp (8)

  • 10+1 web site|中動態・共話・ウェルビーイング──國分功一郎『中動態の世界』ほか|テンプラスワン・ウェブサイト

    今年の4月に大学で研究室を構えてから、久しぶりに大量のを日常的に購入する生活に戻った。そして、気づいたら新刊よりも昔ののほうにのめり込んでいる。たとえば、直近で深く読み解いたは、1928年にパリで刊行された九鬼周造の『Propos sur le Temps』だ。長い時間を経て、多くの論者のフィードバックを受けることで、古いは発酵していく。九鬼のにしても、同時代のベルクソンやハイデッガーの考えに触発されながら、東洋的時間の深度にダイブしている。 私もまた、直観に従って好奇心を走らせてみたら、いつのまにか比較言語学から20世紀中葉のインタフェース研究まで、長い時間の尺度を行き来するようになった。去年よりJST/RISTEXの「人と情報のエコシステム」領域で、「日的Wellbeingを促進する情報技術のためのガイドラインの策定と普及」プロジェクトに参加し、日の社会文化となじみの良い

    10+1 web site|中動態・共話・ウェルビーイング──國分功一郎『中動態の世界』ほか|テンプラスワン・ウェブサイト
  • 「ポストファブリケーション」とそのデザイン

    建築のファブリケーション再考/床余り時代の情報の価値観 吉村靖孝──昨今の床余りや人口減少、経済の低成長を背景に、大きな意味で建築の製作や生産、ファブリケーションを考え直してみたいと思っています。 日における住宅需要のピークはとうに過ぎています。第二次世界大戦後の自由主義的な住宅政策を追い風に、1960年代には住宅難を補うための量産があり、1970年代のプレファブリケーション技術の進歩と共に住宅産業は大きく成長しました。1980年代にはすでに成熟期に入り、以降、技術的には枯れて、大手ハウスメーカーは商品化住宅の表層のバリエーションをつくり出しています。いま、ハウスメーカーによる量産型住宅が買われている理由は、技術的に優れているからでもローコストだからでもなく、大企業がつくっていることに対する信頼からです。このあたりの話は『ひらかれる建築──「民主化」の作法』(ちくま新書、2016)など、

    「ポストファブリケーション」とそのデザイン
  • 光学としての建築映画

    『建築映画 マテリアルサスペンス』と題されたこのの読み方はいくつかあるようだ。 第一に、書はいわば愛の書だ。"建築映画"とそっけなく名付けられた映画のカテゴリーへの愛、物語とも意味とも関係なくただひたすら〈建築〉が映っている映画に向けられた愛の書である。とはいえ建物が背景として写っているというだけでいいというわけではもちろんなく、背景であれ前景であれ、建物が〈建築〉として映画の中にその姿を現している、そんな映画である。映画の中の建築を扱う類書とは違って、いわゆる名建築とされる建物が映っているからそれが建築映画だというわけではなく、むしろなんのへんてつもない小屋が映画の中に〈建築〉としてこつ然と現れるそんな瞬間に、著者鈴木了二は建築映画を見ている。 カサヴェテス『フェイシズ』ラストシーンの階段、ジャームッシュの『ダウン・バイ・ロー』冒頭の墓場から滑り出してうらぶれた街を流し見る移動撮影、

    光学としての建築映画
  • 世界とのインターフェイス──グーグルマップの社会学をめぐって

    地図のパーソナライゼーション、「いま・ここ」の多層化、航空写真やストリートビュー、データベース化......これらの特長をもつグーグルマップは、都市や社会を認識する枠組みにどのような影響を与えているのだろうか。対談では、社会学の観点から地図を研究してきた若林幹夫氏と、『グーグルマップの社会学──ググられる地図の正体』(光文社、2016)を上梓した松岡慧祐氏をむかえ、グーグルマップ以降の地図の想像力のあり方を議論する。 〈地図〉から〈マップ〉へ──物語性をめぐって 若林幹夫氏 若林幹夫──『増補 地図の想像力』(河出文庫、2009)のもとになった『地図の想像力』(講談社、1995)はいまから20年前に書いたです。私は都市論やメディア論の仕事は一貫してやってきましたが、それ以外はその都度関心が向いたことをやるという仕事のスタイルなので、最近は地図について集中して考える機会がなかったのですが

    世界とのインターフェイス──グーグルマップの社会学をめぐって
  • ポストメディア都市と情動資本主義の回路 ──YouTuber、「恋するフォーチュンクッキー」、Pokémon GO

    ポストメディア都市と情動資主義の回路 ──YouTuber、「恋するフォーチュンクッキー」、Pokémon GO 今年の初夏の頃、JR大阪駅付近の地下街でYouTubeが大規模な街頭広告キャンペーンを打っているのを見て、なにやらもやもやした複雑な気分になった。件の広告は、「好きなことで、生きていく」というキャッチフレーズでYouTubeが2014年から展開しているプロモーションの一環であり、いわゆるYouTuberが一組と二人取り上げられている。学ラン姿で歴史ネタのダンスを披露する男性二人組(エグスプロージョン)、自分の顔を実験台にしてメイクアップの技を披露する看護師の女性(関根りさ)、洋楽の日語カバー動画でブレイクしてメジャーデビューした女性歌手(MACO)。私はこの広告を目にするまで彼らのうちの誰も知らなかったが、それぞれ数十万規模のチャンネル登録者数を持つ人気YouTuberであ

    ポストメディア都市と情動資本主義の回路 ──YouTuber、「恋するフォーチュンクッキー」、Pokémon GO
  • 東京で一番住みたい街、吉祥寺──街の魅力とジェントリフィケーションをめぐって

    「住みたい街」としての吉祥寺 新──吉祥寺は久しぶりに歩きました。さすが「住みたい街」ナンバー1になるだけのことがあるな、と感じ入りました。今日は、笠置さんと5,6時間ほど吉祥寺を歩きましたが、多くの人は、特定のお店に行くという目的だけで歩いているわけではないようです。ゆっくりと風景を楽しむように歩いている姿を見て、来街者が吉祥寺を楽しみたい気持ちを見てとることができました。 では、吉祥寺と他の街は何が異なるのでしょうか。まずは緑が多いことがあげられます。吉祥寺のように人が多いといくぶん気疲れしがちなのですが、一休みすることができるスペースがあって、そのスペースが緑に囲まれている。井の頭公園の存在が大きいとは思いますが、それだけでなく、路面店が散らばっている吉祥寺北口の西側の奥には吉祥寺西公園と中道公園があります。吉祥寺西公園は、まだしっかり育っていませんが芝生がひろがっていて、多くの人が

    東京で一番住みたい街、吉祥寺──街の魅力とジェントリフィケーションをめぐって
  • 〈建築理論研究 01〉──レム・コールハース『錯乱のニューヨーク』

    左から、南泰裕氏、丸山洋志裕氏、市川紘司氏、天内大樹氏 いま「建築理論研究」とはなにか 編集──すでに言い古された言い方になりますが、1990年代半ば以降、とくに21世紀に入ってからは建築理論がかなり後退している。あるいは、建築理論を受容する理由が蒸発しかけている。そうした状況をどう受け止めればいいか、建築に関わるわれわれにとって建築の理論とはなにかを、もう一度でも二度でも考えてみたいと、南泰裕さん、天内大樹さんと議論してきました。そこで今回から「建築理論研究」のシリーズ(隔月掲載)を始めるにいたったわけですが、南さんにはこの研究会の主意文「建築にとって理論とは何か」を執筆いただいています。 今日は第1回目としてレム・コールハースの『錯乱のニューヨーク』を採り上げるにあたり、ゲストとして丸山洋志さんをお迎えしました。どうぞよろしくお願いいたします。 まずは、南さんにこの研究会全体のフレーム

    〈建築理論研究 01〉──レム・コールハース『錯乱のニューヨーク』
  • 10+1 website|201106|追悼:多木浩二|テンプラスワン・ウェブサイト

    10+1 website|テンプラスワン・ウェブサイト LIXIL出版 LIXIL ANNOUNCEMENT PICK UP SERIAL PHOTO ARCHIVES PROJECT ARCHITECTURAL INFORMATION NAME INDEX 10+1 DATABASE 201106 追悼:多木浩二 多木浩二さん追悼再論:建築論を通して 八束はじめ(芝浦工業大学教授) 歴史空間の航海者 田中純(東京大学教授) 多木浩二先生を悼む──零の淵源 大澤真幸(社会学) 201107 201105 ANNOUNCEMENT 10+1 website 更新終了のお知らせ LIXIL出版 ANNOUNCEMENT PICK UP SERIAL PHOTO ARCHIVES PROJECT ARCHITECTURAL INFORMATION NAME INDEX 10+1 DATABASE

    irbs
    irbs 2011/09/26
    追悼:多木浩二
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