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ブックマーク / shavetail2.hateblo.jp (11)

  • 英国の経済格差は日本よりどれだけ酷いか調べてみた - シェイブテイル日記2

    先週末のイギリスのEU離脱決定は今も世界経済に影を落としたままです。 イギリスでは、エリート社会と低所得者社会がもともと分断されているところに、この投票結果はさらに分断を強める結果になるだろうと報じられています。 そうすると、近年移民流入が続く英国の格差社会はかつての格差を超えて、さぞ酷いことになっているのだろうと思い、ピケティの所得データベースを使って実際のところを調べてみました。(図表1) 英国の所得下位者の所得は伸びているし、格差拡大もしていない 日の所得下位者の所得は著しく減り、格差は英国以上に拡大 図表1 英国・日の所得上位10%と下位90%の所得推移 出所:The World Top Incomes Database Thomas Piketty他 それぞれの所得水準は、2010年通貨で実質化されている。 英国の所得格差は5.5倍程度で変化がないが、日の所得格差は 4.4

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  • 安倍首相が犯しつつある大きな誤ち - シェイブテイル日記2

    今回の衆議院選挙では安倍首相はアベノミクスとともに、消費税増税の延期を掲げ、「景気回復、この道しかない」と選挙で訴え圧勝しました。 しかし、シェイブテイルとしては前回衆議院選挙のような「これで日もデフレから脱却できる!」という高揚感がありません。それはこのままでは日経済は浮揚するどころか沈没しかねないという懸念が拭えないからです。 はっきり言って、日経済の最大の問題は、政府債務問題ではありません。 実はあなたの収入が増えないことこそ最大の問題なのです。 今回の衆議院選挙で与党は2/3を超える議席を獲得する圧勝でした。 安倍首相は来年10月の消費税増税こそ延期しましたが、2017年4月には景気条項を外して実施すると約束しています。首相のこの方針は正しい方向なのでしょうか。 ■政府債務と名目GDPの相関 早速ですが図表1を御覧ください。これは名目GDPと政府債務の経時的な変化を国際比較し

    安倍首相が犯しつつある大きな誤ち - シェイブテイル日記2
  • 宍戸氏:内閣府のシミュレーションはインチキだ - シェイブテイル日記2

    宍戸駿太郎先生が、消費税で変質したアベノミクスについて語っています。 宍戸先生のマクロ経済モデルによれば、数年後も消費税増税の傷跡は深いようです。 (以下THE FACT チャンネル(2013/9)からの引用) ナレーション 2013年8月に政府が開催した消費税集中点検会合で、増税反対を唱えた筑波大学・国際大学名誉教授の宍戸駿太郎氏に、「なぜ増税がいけないのか」を伺いました。 ナレーション 宍戸氏は8%消費税増税の是非を問う消費税集中点検会合に出席、経済成長を優先すべきとして消費税増税に反対した。 宍戸 賛成者ばっかりなん集めてるんですよ。消費税なんて今やるべきじゃないよと、いう意見の人たちは一切呼ばないで、私だけは計量モデルをやっているから呼んだんでしょうね。 私が話をしたのは「消費税増税をすると計量経済モデルの分析によればデフレを加速させますよ」と。 ナレーション 宍戸氏のモデルによる

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  • 意味がなさすぎる「日本を元気にする国民運動」 - シェイブテイル日記2

    では政府債務の大きさが問題となっています。 しかし実態は政府主導で財政健全化指標を悪化させています。 そうした中での「日を元気にする国民運動」とはどんな意味があるのでしょうか。 自民党は、賃上げによるデフレ脱却を目指し、「日を元気にする国民運動」という組織を立ち上げたようです。 自民党は15日午前の総務会で、賃上げによるデフレ脱却を目指して設置した「日を元気にする国民運動」の実施部長に小渕優子元少子化担当相を起用することを決めた。同部は、全国の企業に対して賃上げを促すため、青年局や女性局に所属する議員を各地に派遣する。 賃上げ運動、部長に小渕氏=自民 時事通信2013年10月15日(火)13:25 筆者には、あれだけ党を挙げて消費税増税に邁進した自民党が、デフレ脱却に向けた組織を立ち上げるということには違和感を禁じえません。 と言いますのは、いくら安倍首相が増税分で得られた

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  • 日本では本当は自殺は増えていないというウソ - シェイブテイル日記2

    昨日1997年の消費税増税以降自殺者が増えた、と書いたところ、「年齢構造をOECDにならって標準化すれば自殺率は増えていない」というご指摘を受けました。 具体的には図表1、2のようになっています。 日の自殺者数は1997年を境に増えたが、標準化自殺率では以前に戻っただけに見える 日の自殺者数推移(図1)と年齢構造を標準化した自殺率(図2) 出所:社会実情データ図録。 同じ図は、富高辰一郎氏著の「うつ病の常識はほんとうか」(2011、日評論社p29)にも記載がある。 この図はある意味で興味深い考察ですね。ただ、1996年までバブル景気だったかどうかには異論がありそうですが。 図表3は内閣府が発表している原因別自殺者数です。 1997年以降各原因での自殺者が増えた 図表3 原因別自殺者数推移 出所:内閣府が警察庁資料を元に作成した資料から筆者作成。 縦線は1997年。 原因別自殺者数推移

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  • 国の債務は返済の必要がないという本質 - シェイブテイル日記2

    個人の債務は返済すべきだが、国の債務は返済の必要がない。 ちょっと禅問答のようですが、この一文の意味がよく分からない人はしばしばいるようです。というか大多数かもしれません。 日経新聞でさえそうですから。 国の借金1000兆円 6月末 国民1人792万円に 財務省は9日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた「国の借金」の残高が、2013年6月末時点で1000兆円を突破したと発表した。前年同月末に比べて32兆円超増えた。7月1日時点の総務省の人口推計(1億2735万人)をもとに単純計算すると、国民1人あたり約792万円の借金を抱えていることになる。 国の借金の残高は1008兆6281億円。一国の公的債務の大きさを国際比較する際には、国と地方の分を合算した指標を使うが、今回の発表は国の分だけだ。 国の借金は1981年度に100兆円を超えた。00年に19年近くかかって500兆円を突破した。1000

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  • 昭和恐慌は「一人当り90円の借金」を返済しようとして発生した - シェイブテイル日記

    1000兆円の政府債務が積み上がった現代とよく似た状況が84年前にもありました。 ただ、その時積み上がっていた政府債務、よくいわれる言い方では「国民一人あたりの借金」とは90円でした。 1929年(昭和4年)、浜口雄幸内閣が誕生し国民から熱狂的に迎えられました。 浜口内閣は痛みを伴う改革を訴え、不況下の緊縮財政を断行します。 同年8月には、浜口首相は緊縮財政の必要性を訴えるビラを全国1300万戸に配布しました。 今日のままの不景気は底知れない不景気であります。これに反して緊縮、節約、金解禁(著者注:金位制に復帰すること)によるところの不景気は底をついた不景気であります。 我々は国民諸君とともにこの一時の苦痛をしのんで、後日の大なる発展を遂げなければなりません。 「全国民に訴う」 1929年8月28日 これに対して、野党・政友会の三土忠造は政府を次のように批判しました。 その中で当時大問題

    昭和恐慌は「一人当り90円の借金」を返済しようとして発生した - シェイブテイル日記
  • NHK日曜討論で浜田宏一・野口悠紀雄両氏がバトル - シェイブテイル日記2

    今日(20日)のNHK日曜討論では「どうなる日経済 アベノミクスを問う」と題し、討論が行われていました。 議論の中で、NHKの経済番組としては珍しく浜田宏一氏と野口悠紀雄氏の意見の対立が鮮明でしたので、この点を中心に書き起こしてみました。その結果、岡村日商会頭の発言などはある程度端折っています。 出演者 甘利明経済再生担当大臣 岡村正日商工会議所会頭 浜田宏一内閣官房参与・エール大学名誉教授 野口悠紀雄早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問 島田敏男NHK解説員 【日経済の現状認識】 島田 「日の経済の現状をどうお考えでしょうか」 (野口氏以外の一同は、アベノミクスによる円安株高など今後に期待すると言う主旨で発言) 野口「株式が活況を呈していることは間違いありませんが、国民の多くは不安を感じ始めています。 去年の2月にも似たようなことが起こっていまして、株価は上がったんですが、これは

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  • NHKスペシャル「日本国債」の本当の問題 - シェイブテイル日記2

    昨晩9時からのNHKスペシャルでは「日国債」についてその危機的な状況が報道されていました。*1 確かに日の政府粗債務は2012年9月で約1100兆円に積み上がっています。 番組では、日国債売りを仕掛けているヘッジファンド、ヘイマンキャピタル代表 カイル・バス氏も登場し、「私たちは何年も前から日の借金レベルは返済できないレベルにあると考えています。」と語っていました。 しかしその一方で、国債の安全度のひとつの指標となる長期国債金利は日国債ではギリシャ国債などとは全く反対に、1%を下回り、世界最低レベルで安定しています。 では日国債は当は危険なのでしょうか、安全なのでしょうか。 また日国債の問題の質とは何なのでしょうか。 1.内債としての日国債 よく知られていますように、日国債の保有者は、9割以上が日国内居住者です。 内債は、政府は国債を発行することに事実上制約がなく、

    NHKスペシャル「日本国債」の本当の問題 - シェイブテイル日記2
  • 消費税増税を主導したのは誰が何のためだったか - シェイブテイル日記2

    今朝の日経新聞は小さな記事で財務省の勝栄二郎次官の退任を伝えています。*1 財務省の勝栄二郎次官(62、写真)が月内にも退任する見通しとなった。10日の消費増税法の成立を受け安住淳財務相が近く交代を認める方向だ。… 勝氏は退任の意向を財務相らに伝えたもよう。… 勝氏は1975年(昭和50年)に旧大蔵省(現財務省)に入省。主計局長などを歴任し、09年の政権交代に伴う予算編成手法の組み替えなどを支えた。10年7月に次官に就任。8月で就任3年目に入っていた。 この勝栄二郎氏が今後の日経済を大きく毀損するであろう消費税増税の司令塔であったことはよく知られています。*2 ただ、私を含め、人は物事をすぐに忘れてしまうもの。 この消費税増税問題を陰でリードしてきた勝栄二郎氏退任というタイミングで、デフレ下の増税に苦しむ数年後に向けての備忘録として誰たちがどんな背景で勝栄二郎氏の意を受けて消費税増税を牽

    消費税増税を主導したのは誰が何のためだったか - シェイブテイル日記2
  • デフレ日本での消費税増税は将来の安心にはつながらない理由 - シェイブテイル日記2

    【要約】 野田政権が掲げる「社会保障と税の一体改革」は、増え続ける年金の安定財源として消費税を充てることなどが予定されています。 しかし簡単な単純化したモデルから、経済成長がないなかでは消費税増税を行ったとしても、将来の安心につがるような結果は得られないことが導かれます。 野田政権では社会保障の安定財源として消費税増税を掲げています。 この消費増税の具体策を盛った社会保障と税の一体改革について、日経新聞は以下のように伝えています。 野田政権100日、消費増税へ重責 許されぬ曖昧決着 日経新聞 2011/12/10 3:30  東日大震災からの復興策が焦点だった今国会は9日、一川保夫防衛相、山岡賢次消費者担当相への問責決議で幕を閉じた。震災復興はようやく緒に就いたばかり。欧州発の債務危機はいつ日に飛び火するか分からない。政争をしている余裕はないはずだ。 ■「素案」に専念 9日夕、国会閉会

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