新型コロナウイルスに感染した有名人に対するバッシングがSNSで繰り返されている。感染者を責める対象は、有名人に限らない。人をたたき、「謝罪」を求める強い衝動はどこから生まれるのか。社会心理学が専門の三浦麻子・大阪大学大学院教授は、日本は他国と比較して、感染は「本人のせい」と捉える傾向が強いという。感染者を責めることは、道徳的問題にとどまらず、致命的な結果を招く恐れがあるとも話す。三浦さんに昨今の風潮を読み解いてもらった。 * * * 新型コロナウイルスに感染した人たちに謝罪を求めたくなることがあるかもしれません。しかし、そんな気持ちになったときは、是非、自分の心にブレーキをかけてください。 --- ▽にんげんだもの 社会心理学の様々な知見を踏まえて考えると、感染者(正確に言えば「感染が確認された人」)に謝罪を求めたり、激しい非難を浴びせたりといった行為に走る人が少なからず存在する。これは不