なるほど、この手があったか……と、読み終えてから思った。小林まことの新境地「関の弥太っぺ」である。 http://d.hatena.ne.jp/Dersu/20091025(「関の弥太ッペ 」 小林まこと/長谷川伸 挑戦者ストロング) 信頼できる読み手のid:Dersuさんのエントリを読んで購入。これがめっぽう面白い。そもそも10巻も20巻も続く大ゴマ多用のストーリーマンガの仕組み自体につきあうのがめんどうくさいと考えるようになった私にとっては(とくに同じ講談社から発売されている剣劇ものとかに)、この一巻完結型が潔く感じられた。それと「ああ、読んだなあ。マンガを!」という満腹感。 また股旅モノというセレクトがうれしい。昭和の時代は大衆娯楽の一ジャンルを築いたものの、今は気軽に接するのが難しい。「関の弥太っぺ」は中村錦之助主演で映画化もされているが、だいたいそんなのツタヤには置いていない。