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ブックマーク / ohnosakiko.hatenablog.com (10)

  • 「おばさん」という呼称 - ohnosakiko’s blog

    だいぶ前の友人の話。 彼女と旅行に行き、土産物屋に入っていろいろ物色していた。レジには歳の頃50代半ばくらいの中年女性が座っていた。やっと決まったお土産品をレジに持っていくと、その人は奥の座敷の方に引っ込んでしまったのかいない。そこで彼女が、 「おばさん!おばさーん!お・ば・さぁーーん!」 と、座敷の方に向かって何度も大きな声で呼んだ。 するとさっきの中年女性が出てきて、ものすごく不機嫌そうな顔で無言で会計をしたという。 友人曰く「いやどこから見てもおばさんだったけどさ、あんなふうに呼びかけられたら誰でも厭だろって。普通はすみませーんとかもしもーしとか言うもんだよねぇ?」 私曰く「おばさん連呼は拙かったね。おばさん年齢でも、そう呼ばれたくない人結構いるし」 彼女曰く「やっぱりそう?‥‥でも悪気は全然なかったのよ」 友人・私「そういう問題じゃない」 ● 「おばさん」には二種類の意味がある。父

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    islecape 2010/08/09
  • 自画像をめぐる自意識 - ohnosakiko’s blog

    画学生が取り組む課題の一つに、自画像がある。手頃なモチーフがなくモデルも手配できず描きたい場所は遠過ぎる、そんな時でも困らない一番身近な対象、自分自身。だから、貧乏な画学生は絵の修練のためによく自画像を描く。 画家の自画像も面白い。自画像で有名な画家というと、レンブラント、デューラー、ゴッホが思い浮かぶ。個人的にはデューラーのこれが自画像のオールタイムベスト1だ。と言っても未だに画集でしか見たことないんですが。 この自画像のように、自分の上半身を正面から描くのは案外難しい。実際に鏡に顔を映しながら描こうとするとわかる。体は鏡ではなく、描いている絵の方をどうしても向く。だから自然な体勢で描くと、顔も上半身もやや斜めを向いた絵になる。そういう自画像は多い。 それをあえて真っ正面から、しかも自らをキリストに見立てて、1500年という当時「最後の審判」が下ると恐れられていた年に描くという28歳のデ

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    islecape 2010/07/18
  • 出題バトル - ohnosakiko’s blog

    水と穴 前記事に引き続き、美大受験ネタでもう一。 入試に出るモチーフというのは、大学、科によって様々である。石膏像、静物、人物、動物。日画科は静物が多いようだ。モチーフ台の上に、ガラス容器や花や果物などがセットされている状態を描くのである。 昔こんな話を聞いた。試験の後、そのモチーフの果物を捨てるのももったいないので、試験官の人達でべたら、すごく不味かった。そう鮮度は落ちてないはずなのになぜ。 ‥‥いやそれは不味いだろう。受験生(中には後のない多浪生)が取り囲んで、二日に渡ってじーっと凝視、観察していたリンゴやオレンジやキウィ。きっと彼らの眼力によって味と香りが吸い取られ、その代わりに悲願と執念がぎっちり詰まっていたのである。私ならそんなの最初からべる気はしない。 洋画やデザイン科では、想定課題というのがある。モチーフが一つ(あるいは無し)で、「こういうテーマで描け」といった内容が

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  • 「スピリチュアル!」だったからどうだというの?あるいはよしもとばなな最強伝説(y_arimさんへのお返事に代えて) - ohnosakiko’s blog

    id:y_arimさんの一連の記事「【ばなな居酒屋問題?】『人生の旅をゆく』を読んでみた【勝手なことぬかすな!】」(前編、中編、後編)にブコメをつけたら御人からidコールでお返事を頂いたのだが、メタブコメで言いきれなかったのでエントリを立てることにした。 ブコメのやりとりをしているのは、前編の記事について。記事の中程には「いったいいつの出来事なのかというのがまったく気にされず、かつ、まさに今このときの問題であるかのように扱われていること、そういう風に扱ってしまえる、おそらく来の読者でもねェ連中の無造作な手つき、そういったものがおれにはとても気色悪く感じられるということが言いたい。」とある。 y_arimさん人のブコメ みんなこれ、無意識のうちにごく最近のことと思っていたんじゃね? 何年も前の話だぞ? というはなし。 私のブコメ 3、4年前のことだったとわかって、印象がガラリと変わるタ

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    islecape
    islecape 2009/08/23
    他者の動機をあくまで追求し過ぎ、みたいな気はする。最初からわかっているだろうに「いささかナイーブに感じる」なんて言いぐさはけっこう自覚的に意地悪な感じ(と僕が言うのも動機を邪推しているような)。
  • 母が本を捨てる - ohnosakiko’s blog

    ある時、実家から大きなダンボール箱が三つ送られてきた。門のところで宅配の人から受け取ろうとすると、「すごく重たいので玄関先まで運びます」。開けてみると、実家に預けてあった美術である。といっても元は私のではなく、父が買ったもの。 昔よく、彫刻や絵画の大判豪華美術全集が講談社や美術出版社から出ていて、美術を志した娘のためということもあってか、美術愛好家の父は次から次へと購入していた。今では私はそういう画集を開くこともほとんどなくなったが、このようなはもう出ないので売り払うには惜しく、かといって自分の家の棚は満杯なので、実家に置かせてもらっていたのである。 「棚買ったら引き取るから」と言って延び延びになっていた、その半分くらいがいきなりドカンと送られてきてびっくり。 「お父さんたら、前もって電話くらいくれればいいのに」と電話すると、を送ってきたのは母だった。なぜかとても機嫌が悪い。と

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  • 「まんこ」を叫んだ日々 - ohnosakiko’s blog

    女の体で笑うということ - キリンが逆立ちしたピアス たくさんのブコメの中に、「まんこ」を連呼することに対していろんな反応があって興味深い。*1 上の記事に対する意見の一部。 「9割以上」が「女性」であったという「観客」と一緒に「おまんこおまんこ」と叫んで「大笑い」しながら「泣きそうにな」るのも結構だが、男もいる中で叫ぶことが出来ない限り、一時的逃避に過ぎないw それが「私の『おんな性』にかけられた呪いである」、えへんってお前は楊貴妃かwww - 消毒しましょ! さいですか。じゃあピンポイント反応で、男もいる中で叫んだ話を。「自分語り」です、はい。 20代半ばの頃、アマチュアバンドをやっていた。全員独身勤労女性。*2 バンド名は「毒まんこ」という。 ボーカルの人がその名を提案した時、後の四人は一瞬引いてから笑い転げ、即決した。まだ音の方向性も何も全然決まってなかったが、「毒まんこ」でもう全

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    islecape 2009/08/03
    面白い、けど、そのカウンターも結局は雲散霧消してしまっているという点は苦い終わりと見るべきか。そもそも文脈としての性解放じゃないし、お目こぼしもあったかも。id:synonymousそういうつもりは→
  • フェミニズムと「女女格差」 - ohnosakiko’s blog

    pollyannaさんの記事に突っ込みを入れたAntiSepticさんの記事(これを含めて3つほど)に結構疑問ブクマが付き(記事への私のコメントはこれとこれ)、異論記事も出た中でつらつらと。 私も含めて大方の人は主旨を素直に読もうとし、AntiSepticさんはおそらく主旨とは別に抉り取ろうとしているものがあるので、その読みのスタンスによって受け取り方が違ったのでしょうか。いずれにせよ、元記事を御人が削除されたので読み返すことができなくなり、残念です。 元エントリの主旨は無自覚だった自分の発見と懺悔にある、と読めました。(懺悔、という表現は誤解を招くかも知れませんが比喩として) 消毒先生へのリプライ。 - 犬とコロリが愉快な仲間たち 私も概ねそのように捉えた。pollyannaさんのようなエリートではなく、子どももおらず世代も旧い私だが、自身のこれまでの経緯と少し重ね合わせて読んだせいか

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  • あちこちでセクハラの解釈がぐしゃぐしゃになっていて - ohnosakiko’s blog

    かなり混乱しているような気がするので、個人→個人へのセクハラの必要十分条件、その他最低限言えそうなことをメモしておきます。 ■ 相手が「セクハラだ」と言ったらすべてセクハラになるのか。 なりません。セクハラとなるには、以下の2点を共に満たしていることが必要。*1 1. 性に関与していると一般に解釈可能な言葉、行動、表現が見られる。 2. 1を相手が性的に不快なもの、不安にさせるものと感じている。 1は訴えがあった時、事実関係を確認し、第三者によって判断される事柄です。言葉に限って言えば、容姿年齢服装(性的魅力と関わるもの)だけでなく、セクシャリティの傾向、恋愛経験、結婚離婚経験、子どもの有無について言及することも、セクハラとなる場合があります。しかし「性」とはかけ離れた言葉、行動、表現であれば、ハラスメント効果があっても「セクハラだ」という訴えは無効です。 2は当事者同士の関係、環境、文

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    islecape
    islecape 2009/02/18
    セクシャルハラスメントって、ハラスメントの中で特別視されているんでしょうか?
  • 人文系と芸術系はやっぱり違うのかな - ohnosakiko’s blog

    博士卒で就職先ないない言ってる人、なぜ塾や中学・高校で教えないのですか? 教育者になればいいんでないの?という記事。結構反論のブコメがたくさんついていた。 博士まで行った後で中高の教員になるのは難しかったり(新卒優先とか倍率とかそもそも教員免許とか)、学校の仕事は雑事も多く忙しいので研究の時間が取れなかったり、特に理工系だと大学か企業の研究所でない限り実験のための環境が整わないので、研究続けるには無理だったり‥‥というのは、確かにそうなのだろう。塾講師も博士を出てからなるのは難しいらしい。在学中からバイトでやってる人は別として。 一番多く目についたのは、「研究者が教育者に向いているわけではない」「研究者の資質と教育者の資質は違う」という意見である。「博士まで行って(学校の先生や塾講師になるような)そんな妥協はできないのでは」といった意見もあった。 となると博士卒の目指す最終的な就職先は、理

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  • 「博士に行ったら就職難」どころか「大学進学=貧乏覚悟」の芸術系 - ohnosakiko’s blog

    「院に進む人が少なくなってね、TA(ティーチング・アシスタント)のバイトやる子もなかなかいないんですよ」 昨日大学の研究室で、来年度から同じ科目をクラス別で担当することになっている教授が言っていた。芸術大学でも院進学者が減っており、学部で出てさっさと就職したいという学生が増えている。もともとデザイン学部はその傾向があったが、それが全体的になっているようだ。 以前長らく予備校講師をしていた関係で知ったのだが、芸術系の大学ではもう20年以上前から、どの学部や科も女子が多くなっている(たぶん文学部などもそうではないかと思う)。東京芸大は昔から男子が多かったが、今は男女比逆転しているかもしれない。仕事で行っている地方の私立芸大など、ほとんど女子大である。 「大学出たら自活していかないと」というプレッシャーが女子より強い男子は、芸術大学などに進むこと自体、自分で自分の首を締めるようなものだと考えるの

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    islecape
    islecape 2009/01/24
    それでも、「その道」以外は考えられない人がいるわけで。
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