自画像をめぐる自意識 - ohnosakiko’s blog

画学生が取り組む課題の一つに、自画像がある。手頃なモチーフがなくモデルも手配できず描きたい場所は遠過ぎる、そんな時でも困らない一番身近な対象、自分自身。だから、貧乏な画学生は絵の修練のためによく自画像を描く。 画家の自画像も面白い。自画像で有名な画家というと、レンブラント、デューラー、ゴッホが思い浮かぶ。個人的にはデューラーのこれが自画像のオールタイムベスト１だ。と言っても未だに画集でしか見たことないんですが。 この自画像のように、自分の上半身を正面から描くのは案外難しい。実際に鏡に顔を映しながら描こうとするとわかる。体は鏡ではなく、描いている絵の方をどうしても向く。だから自然な体勢で描くと、顔も上半身もやや斜めを向いた絵になる。そういう自画像は多い。 それをあえて真っ正面から、しかも自らをキリストに見立てて、1500年という当時「最後の審判」が下ると恐れられていた年に描くという28歳のデ

[gla69]

これはなかなか面白い

[kananaka]

『暴れ回る自意識をねじ伏せて…やっと自分の顔が真っすぐ見られる』未だ鏡を見るのも嫌な自分。entry拝読し、そんな自分が正面からの自画像を描けるようになる日を気長に待つのも楽しいかもしれない、と初めて思えた

[hestigo]

端っこに「美化120％（汗）」と書く話かと思ったら！

[chintaro3]

おもしろい

[felis_azuri]

『なんという傲岸不遜。まあ中二だから』『自画像に対して「（略）」と直裁に言うのは結構勇気がいる。その画面に、ナルシシズムとコンプレックスの戦いがなまなましく刻まれているのが、よくわかるだけに』

[florentine]

画家の「自画像」大好きです！レンブラントがいちばん好きだけど、クールベのナルシズムひたひたのエロさも好いし、ベルニーニのちょっと頓狂な顔つきも納得。ミケ様の鬱屈もタマランし、レオ様の御老境もイケてます

[hatesenID]

「難しいのは、ある程度描けて、ある程度自分のスタイルもできている学生」「その画面に、ナルシシズムとコンプレックスの戦いがなまなましく刻まれている」絵をかく人は絵に、文を書く人は文に隠しようもなく現れる