このブログが始まってから100回目の更新なので、とても個人的なことを書く。学部四年生と修士のときの研究室でお世話になった教授のことだ。 学部四年生のとき、私は音声と画像の研究室に入った。音に興味があり、言語に興味があり、算数がそれなりに好きだったからだ。「学部回想」というカテゴリを見てもらえれば、そこでどういうお勉強を私がしていたのかが分かる。 その研究室は、入ってから知ったことだが、昼食を先生と一緒に食べていた。お昼になると先生が学生の部屋に来て、ドアを一回だけノックして開け、「食事行くか」と言うのである。学生たちは修士も学部も、そのくらいの時間になるといつでも手を休めることができるように準備をして、先生が来るのを待っていた。 昼食の間、先生は主に時事問題について話していた。よく憶えている話題は、SARSと鳥インフルエンザと狂牛病と火星の無人探査機である。政治については語らず、科学技術や