先日、本年度のノーベル賞受賞者が発表され、めでたく日本からも3人のノーベル物理学賞受賞者が誕生した。同時に、そのうちの1人、元・日亜化学工業の中村修二氏が米国籍を取得している事実も話題となった。だから、正確にはノーベル賞受賞は2人の日本人と1人の元日本人(現アメリカ人)ということになる。 さて、中村氏と言えば、特許に対する対価として会社に起こした200億円訴訟を記憶している人も多いだろう。それをもって「日亜化学のせいで中村氏はアメリカに移住した」と言い切る人までいる。実際、受賞後のインタビューでも、氏は自らのモチベーションの源泉が『怒り』にあると認めるなど、今でも日本の中にある何かに対する怨念を言葉の端々ににじませている。 氏をアメリカへ追いやったものとは何なのか。いい機会なのでまとめておこう。 日亜がケチなのか、中村氏が「強欲」なのか 日本企業と従業員の関係はちょっと特殊で、日本企業に正
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