本当の「タグチメソッド」を誤解していませんか?:本質から分かるタグチメソッド(1)(1/4 ページ) いま、モノづくりは大きな転換期を迎えています。そんな中で、タグチメソッドまたは品質工学と呼ばれる考え方が多くの企業から注目されています。同時に、多くの誤解も存在します。タグチメソッドは開発設計部門の技術者を対象として、品質管理(QC)の限界を超えてリコール撲滅を狙う考え方なのです。(編集部) ⇒本連載の目次はこちら 1.注目され、そして誤解されているタグチメソッド 品質はコストダウンの手段である いま、モノづくりは大きな転換期を迎えています。工場での製造品質を向上させるだけでは、もはや社会は満足してくれません。製品が破棄されるまでのすべての期間、さらには破棄された後の地球環境への影響まで含めた品質が要求されています。顧客満足度という言葉を超えて、「生活者満足度」ともいうべき要求レベルになっ
実績ゼロでサムスン電子に挑み、毎日のように追い込まれる コンサルタントとしての道を歩み始めた「第16回」 (承前) 今回は、Samsung Electronics社(以下、サムスン電子)から声が掛かったばかりの頃に話を戻し、同社で始まった試行錯誤的なモジュラーデザイン(MD)のコンサルティングの状況と、その過程で知った同社の現場が持つ真の力量を紹介する。 2003年8月初め、韓国のG-MICというコンサルティング会社から連絡があり、9月1日にサムスン電子でトヨタ自動車に関する講演をしてほしいといわれた。私の本『トヨタ経営システムの研究』(ダイヤモンド社)が同年3月に韓国で『トヨタ無限成長の秘密』として翻訳出版され、それをサムスン電子のJae-Yong Lee(李在鎔、イ・ジェヨン)常務(当時)が高く評価したことがきっかけだった(第15回参照)。 そこでハングル語への翻訳にかかる期間を考慮し
TRIZ(トゥリーズ)は「発明的問題解決の理論」と訳される。ロシアで作られ、欧米に広まり、近年はアジアで認知度が上がってきた。TRIZを作った人物たちは膨大な特許を分析し、特許の中に繰り返し現れる問題解決の構造を「技術的ブレークスルーの40パターン」にまとめた(筆者注:そのほかにも複数のコンテンツがある)。その40パターンは「発明原理」と名付けられている。 この原理は「分割原理」「機械的振動原理」などなど。なお、TRIZの表現は堅く、かつ適用までに長いプロセスも必要とする。この理論自体をヘビーに使う人を前提にして作られたのが一因かもしれない。TRIZを用いて早速アイデアを出してみようとすると、TRIZの本を読み込み用語の意味を理解するというところからはじめて、アイデアを出し始めるまでに数時間がかかる。 そこで、筆者の別のプロジェクトチーム(宮城TRIZ研究会)では、SCAMPERのように、
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