農林水産省は29日、農家を対象にした収入保険制度を創設する方針を明らかにした。コメや野菜など農産物の価格が大幅に下落した際でも、安定的な農業経営を行うための安全網(セーフティーネット)を整備するのが狙い。 環太平洋連携協定(TPP)参加やコメの生産調整(減反)廃止などをにらんだ農業政策見直しの一環。農家の資金拠出で新たな保険制度を構築し、輸入品の増加やコメの生産自由化に伴い懸念される農産物の値下がりリスクに対応する。 農水省では収入保険制度の創設を中期的な検討課題と位置付け、検討を進める考えだ。 制度設計に必要な加入者の収入把握方法や保険料水準の設定などについては今後、詰める。農水省は2014年度予算要求に調査費約3億円を盛り込んでいる。