毎日新聞の元村有希子科学環境部記者が、このリスクテーブルの紹介を含むコラムを書いてくれた。それは、米国からの牛肉の輸入条件を緩和する方向性が見えてきたことがきっかけである。 読者からの反応は、賛否二分だったそうである。 このリスクテーブルの評判は、一部のNGOや市民運動家の間では相当に悪い。それだけでなく、先日、科学ジャーナリストの会で講演をしたのだが、そこでも評価はまさに二分されていた。 それでもなぜ、こんなリスクテーブルを公開するのか、についての説明をしたいことと、加えて、増幅係数なるものを導入して、各自ご自分のリスクテーブルをおつくりになるのは如何か、という提案を行いたい。 C先生:リスクテーブルの公開を行う最大の理由は、リスクというものを理解して貰わないと、実は、環境問題というものの本質を認めてもらえないから。これが最大の理由。そもそも環境問題とは、リスクの存在がまさに問題であって