ウーバーは今やインドの多くの人々の収入を支えている。だが、ドライバーの本人確認に使われているアプリによって、一瞬で収入源を失うドライバーもいる。 by Varsha Bansal2023.01.17 6 1 3 2021年2月のある夕方、ウーバー(Uber)のドライバー、ニラディ・スリカント(23歳)は、自分の中型セダンで新しいシフトに入る準備をしていた。南インドの都市ハイデラバード周辺で乗客を運んでいるスリカントは、本人確認のためにウーバーのアプリにログインしてスマートフォンでセルフィー(自撮り)を撮った。いつもなら簡単に終わる手続きなのに、その夕方はセルフィーが認識されなかった。 スリカントがその理由を思いつくのに時間はかからなかった。スリカントは、およそ560キロメートル離れたティルパティにあるヒンドゥー教の寺院を参拝し、剃髪して豊かな暮らしを祈願し、帰ってきたばかりだったのだ。 ウ
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