みじめさみたいなものが50歳になってもつきまとうとは思ってもいなかったな。ただ、それを言うなら、20歳過ぎても生きていると思っていなかったし、40歳の自分とか想像もつかなかった。でも、50歳になった。漱石の年齢も超えてしまった。そして、率直に思うのだけど、漱石は越えがたいとは当然思うけど、同時に漱石先生、幼いなとは思うようになった。 ネットにいると、どうしても罵倒というのは受ける。バカだとか、その他いろいろ修辞。でも、ようするに、お前バカだろ恥ずかしいなということなんだが、俺は自分はバカだと思っているし、恥ずかしい人間だなと思っている。 そこを克服しようとはあまり思っていないのが、また、別の人をいらだたせてしまうのかもしれない。 僕は、中学生・高校生のころ、亀井勝一郎もよく読んだ。今にして思うと亀井は浅薄な人だなという思いと、それはそれで立派な人としていいんじゃないかの二面があるにはある。