野外イベントの運営者は、落雷事故にどこまで責任を負うべきか。EXILEのコンサート会場付近で雷に打たれて亡くなった岩永牧子さん(当時22)の遺族が、イベントを運営していたエイベックス・ライヴ・クリエイティヴとミューベンツ・ジャパンに対して、計約8200万円の損害賠償を求めていた裁判で、大阪地裁(長谷部幸弥裁判長)は5月16日、原告の請求を棄却した。【BuzzFeed / 渡辺一樹】 判決は、「野外における落雷に対する回避措置は、もっぱら各人が自己の責任で行うべきもの」と指摘。今回、運営側の注意義務違反はなかったなどとして、請求を認めなかった。 父親の岩永浩美さん(54)は、悔しさをかみしめるように険しい表情で会見し、「親としては、納得がいかない」と繰り返した。 野外で雷を避けることが「自己責任」とされた点については、「運営側からアナウンスがあれば、(冷静に)避難できたのではないか」と述べた