年度末のタイミングで転職する人も多いでしょうが、この時期の場合、最後の給与の手取り額に注意する必要があります。事例をもとに、特定社会保険労務士の井寄奈美さんが解説します。【毎日新聞経済プレミア】 ◇転職男性が驚いた 最後の手取り額 A太さん(27)は4年間勤務した会社を3月末に退職し、4月から新しい会社に転職して1人暮らしを始めます。転職は大学の先輩に誘われたのがきっかけでした。A太さんは貯蓄がほとんどないものの、退職後すぐに働くので転居費用などはなんとかなるだろうと考えました。しかし3月の給与が前月の半分程度になり、困っています。 ◇ベンチャー企業へ転職を決意 A太さんは今の会社に新卒で入社しました。もともと強い転職願望もなく、会社は創業数十年で業績も安定していました。しかし、ベンチャー企業に勤める友人の話を聞いていると、友人が生き生きと働いているように見えうらやましく感じるようになりま