首相電撃辞任を逆手に総裁選を祭りにする自民 9月1日、午後9時半から、福田康夫首相の辞任記者会見が行われた。 午後8時頃から、「今晩9時半から首相の緊急記者会見がある」という話が聞こえ始め、マスメディアの人間も、自民党の議員たちも、一体何についての記者会見なのか、電話をかけ合い情報を探り合った。 その時点で、福田さんは、麻生太郎幹事長と町村信孝官房長官にしか話していなかった。僕も、何人かの大臣と連絡を取ったが、誰も何も知らなかった。 官邸にいたっては、誰も電話に出ないという状態だった。 皆が「何だろう、何だろう」と関心を深める中で、最初は太田誠一農水相の辞任かと思われた。あるいは、福田さんが北朝鮮に行くことにしたのかとも思った。 しかし、そんなことならば翌日の閣議後に発表すればよいわけだ。 それではないとすると、この時点での重大な発表とは辞任しかない、ということになった。