博士漂流時代 (榎木英介 著)巻末付録に、著者と橋本氏の対談あり。「ポスドク問題」を、さらに詳しく知りたい方におすすめの一冊。 「高学歴ワーキングプア」という言葉とともに、「ポスドク問題」が国会やマスコミで騒がれたのは、もう2年以上も前のこと。最近では報道もすっかり下火になってしまったが、問題はいまだ解決されていない。省庁からの多額の補助金に支えられ、行き場のないポスドクを増産し続けることは、日本の将来に暗い影を落とす。産学連携や研究人材のキャリア支援などの立場から日本のポスドク問題と向き合い、これまでも積極的な提言を行ってきた橋本昌隆氏(フューチャーラボラトリ代表取締役)に、改めてこの問題の背景と、解決の糸口を伺った。 ──博士号を取っても就職先が見つからず、そのまま研究室に非常勤雇用として残るポスドクには、毎年多額の税金が使われていると聞きます。橋本社長は、就職先のない大学院は思いき