“捨て身”の直訴が結実した――。5年ぶりのリーグ優勝を果たした巨人で、原動力の一つとなったのがリリーフ陣の活躍だった。終盤まで役割が固定されなかったにもかかわらず、最後まで大崩れすることがなかったブルペン陣。各投手の活躍、首脳陣の起用法はもちろんだが、その裏にブルペン環境の改善を訴え続けた「陰のMVP」の存在があった。 開幕当初、巨人で最も不安視されたのが救援陣だった。守護神候補のクックが機能せず、難病からカムバックしたマシソンも出遅れた。しかし、戦いを続ける中、左腕・中川が大ブレーク。途中加入のデラロサ、リリーフ転向がカンフル剤となったベテラン・大竹らも中盤から台頭し、シーズン終盤を支えた。 最後まで役割が固定されなかったものの、救援勝利は昨年の11勝20敗から25勝24敗、救援防御率も4・12から3・68へと大幅アップした。当然、選手の成長、活躍によるところが大きいが、首脳陣のこれまで