2006年06月24日17:15 カテゴリValue 2.0 なぜ我々は知ったかぶるのか? 一言でまとめると「多元的無知」というのは「知ったかぶり」ということでいいのだろうか? Life is beautiful: セカチューブームは「多元的無知」か 難しい授業や講演を受けた人たちが、誰一人として全く理解できていないにも関わらず、それぞれが「理解できていないのは私だけかも知れない。それがばれるのは恥ずかしいから、私も分かったような顔をしてうなずいておこう」と考えて、全員が理解したような顔でうなずき質問もしない、などの状況が典型的な「多元的無知」の例だ。 というのも、私は「多元的無知」なる言葉を知らなかったからだ。 以下、私は「多元的無知」が「知ったかぶり」の同義語だということを前提に話をする。 では、なぜ我々は「知ったかぶる」のだろうか? 憶測すると、「無知は無銭に通じる」というのがその理
誰も訳さないみたいなので、Mankiew先生のアレをぼちぼちと訳してみてます。 まだ完成してないので時間稼ぎのために(笑)段階的に掲載しますんで、変なところがあれば是非ご指摘いただければ幸いです。 最終的には、リンクを色々はって(山形さんの経済思想の歴史とか、ネットで入手できる論文とか)、どこかにまとめて置いておこうかな、と。 ではどうぞよろしくお願いします。 【この文章は、N. Gregory Mankiwの"The Macroeconomist as Scientist and Engineer"を勝手に翻訳したものです。本日より段階的にアップロードしていく予定です。内容などおかしなところがあれば、メールもしくはコメントにてご指摘いただければ幸いです】 科学者とエンジニアとしてのマクロ経済学者 経済学者たちは自分たちが科学者であるかのような印象を与えることを好む。なぜ私がそれを知ってい
2006年06月14日16:45 カテゴリValue 2.0 勝敗でなくて勝負 しかし、負けがありえない勝負ほどつまらないものもまたないのだ。 仙石浩明の日記: 負けることを恐れるあまり、勝つことに価値を見いだせなくなってしまった人たち しかし、なぜ負けた人がその分野にこだわる必要があるのか? ある分野で負けても、他の分野で見返してやればいいではないか。 みんながそれぞれ自分に一番向いていることをすれば、 「勝ち組」の割合はずっとずっと増えるだろう。なぜ我々が勝負に魅せられるか?勝負してみないとわからないからである。 勝敗を決めるだけなら、ルーレットでいいのだ。以下に勝敗ゲームを用意してみた。 この、あなたの お楽しみいただけただろうか?私は3回で飽きてしまった。 勝敗だけ欲しければ、皆が皆これを使えばいいのだ。 さいの目ほど公平なものはないのだから、格差社会もありえない。 もちろん、こう
2006年06月14日01:35 カテゴリValue 2.0Psychoengineering Fatal Abstraction 私には、両者とも同じ罠にとらわれているように思える。 『日常生活を愛する人は?』-某弁護士日記 - ジャーナリストとは 2 オウム真理教と信者の責任を、ろくに検討せずに「日本国国民」と等閑視するというようなしょもない、果てしない相対主義からは、 さらに無責任社会が出て来てしまい、オウム真理教やファシズムについて、まともな対応ができないこととなるだろうから CNET Japan Blog - 佐々木俊尚 ジャーナリストの視点:滝本太郎先生へのご返事私が先のエントリーで書こうとしたのは、オウム真理教と日本人の類似性ではなく、「オウム真理教に被害を受けたと感じている日本人」と、「大日本帝国に被害を受けたと感じている中韓の国民」の類似性についてでした。 抽象化、という
ガッチャマンが海外の会社によってCGアニメになる、という記事 http://d.hatena.ne.jp/ceena/20060609/1149843056 を読んで、思い出したんですが。 「ガッチャマン」て何語だと思います? 「ガッチャ」は英語じゃないよね? 「ガッチャマン」の語源は日本語です。「ガチャマン」という言葉が朝鮮戦争の頃ありました。当時の繊維産業はたいへん儲かり、ガチャンと工場の機械が動くたびに一万円になる、という、たいへんに儲かることを「ガチャマン」といいました。「ガッチャマン」の語源はこれです。 タツノコプロの言語感覚はとても素敵です。 「キャシャーン」の語源は何だと思います? 「キャシャーン」は、この世で一番強いものからその名が採られています。この世で一番強いもの、それは「キャッシュ」すなわちお金です。キャシャーンの語源は「キャッシュ」です。 以上、タツノコプロ関係者か
5.31地方選挙が終わるや我々社会はワールドカップ(W杯)の熱気に吸い込まれている。W杯サッカー本選はまだ始まってもいないのに大韓民国ではかなり前から本線が始まっている。どこに行っても赤い波一色で、テレビを見ても「大〜韓民国」だ。ガーナとの最後の親善試合があったおとといの夜、ソウル市庁前広場などでは2万人が街頭応援を繰り広げた。雰囲気だけ見ればベスト16には当然進出するようである。 もちろん世界的祭りであるW杯サッカーに関心がいくのは当然だ。特に2002年4強神話を果たした韓国としては今回のW杯出場は感慨もひとしおなのだ。 しかしスポーツはスポーツであるだけだ。民族主義が割りこめばその時点からスポーツの純粋性は破損される。ただ見て楽しめばいいのだ。勝敗にあまり興奮する必要もない。しかし我々は今、W杯に「オールイン」している。すでに我々にはW杯以外には何もないようだ。もしベスト16進出に失敗
AMDは、特定ワークロードの処理を高速化する「コプロセッサ(アクセラレータ)」の統合を真剣に考えている。コプロセッサについては、2005年から言及していたが、ここへ来て明確な道程を示し始めた。AMDのPhil Hester(フィル・へスター)氏(Senior Vice President & Chief Technology Officer)は、5月に日本で開かれたラウンドテーブルでコプロセッサについて次のように説明した。 「現時点で、2つの方法でコプロセッサを搭載できる。1つは、PCI ExpressなどI/Oバスを使う方法で、これは簡単に実現できる。もう1つは、『Coherent HyperTransport』を使う方法で、より高パフォーマンスは得られるが、技術的な難度も高い。我々は、こうした、標準I/OやCoherent HyperTransportを使う方法で、他の人々が容易に専門
我々は大勢の人間と生きている。それはそれで喜ばしいことだが、同時に多くの場所で「待ち行列」が存在しているのも確かだ。 そしてその「待ち行列」を技術でもって最適化しようじゃないか、と考えたのがSuperOysterである。 このサイトでは待ち行列が存在するビジネス(ツアーのチケット販売とか)に対して、その管理システムを提供している。 何かの順番を待ちたい人はこのサイトのツールを使い、ウェブ上でもって「並ぶ」ことができ、自分が今何番目なのかも知ることができる。 しかしもちろんそれだけではない。なんと自分の位置を知った上で、その「待ち行列の位置」を売買することができるのだ。 自分が今何番目で、何番目の人がいくらのオファーを出しているのか・・・そうした情報がクリアーになれば、そこには公正な取引が生まれるだろう。 待ち行列の可視化と取引への昇華。なかなかやりますね。 管理人の独り言 『合宿後』 さて
2006年05月31日00:30 カテゴリValue 2.0 サルにも描けるオリジナル絵画入門 さらに追い打ちをかけると、こうなります。 FIFTH EDITION: 創作の手法、パクリの手法 「オリジナリティ」は、人間はもっていません。それは人の手に余るものです。それを追い求めようとしても無駄だと思っています。 人間は、オリジナルを理解することすら出来ない。 Paint 「オリジナル」を、「既存の作品の組み合わせに還元できないもの」と解釈すると、そうなってしまいます。 オリジナルな絵が欲しければ、←のボタンをクリックすれば、いくらでも描いてくれます(ブラウザによっては時間がかかるかも)。 見てのとおり、電脳の方がずっとオリジナルな作品の製作に長けているのです。あるいは、タイプライターの前に座ったサルの方が。 実は宇宙ですら「オリジナル」ではありません、一定の法則があります。それを物理と称
どっちにせよ「体験の共有」こそが第一義で(たぶん突き詰めていけば彼らは「それがゲームである必要」を切り捨てられる)、「自分の原体験に基づいた世界観で周囲を洗脳しなければしあわせになれない」ことに強迫されているがゆえに彼らの声は大きいのだが、そういう欲望に則ったアジテーションは「ゲームへの欲望」論に意味ブレを招くので(それこそ「非モテ」と「オタクと恋愛」のように、外からみればあまり区別がつかない似たアングル)、ゲームのことだけが大好きすぎる我々ゲーオタからしてみれば迷惑な存在なんだけど(「彼らの原体験がゲームであったこと」が我々の不幸)、まあそういう手合いも社会には必要というか、「界隈外に対する不要度」でいえば我々のほうが高いのだから、こればかりは致し方あるまい。 突き詰めていっても「それがゲームである必要」はどこまでいってもある。ゲームへの欲望論を純粋に押し進めることが結果的に自分の首を絞
M さんがもうやんカレー(と鴨)を食いに行く会をひらくというので参加表明、そのほか K さんや G さんなどが参加する予定だった…のだが、前日夜半に M さんがトラブルに巻き込まれて怪我をしてしまい、おまけに雨も降ってるしで会は中止となった。しかしまあせっかくの週末カレーの予定を逃すのも口惜しいので結局 K さんと食い行って満足してそのあと西口のカメラ屋街をひやかして帰った。 オタク is dead の件 当日の会場は、業界っぽいひとがあまり居なくて、ふつオタっぽいひとが大半だったとのこと。 イベントの反応話。「岡田さん……」派、キャッチしつつスルー派、岡田氏ウォッチ派、ポカーン派、過剰反応派、なにがなんでも衒学派、ギョーカイパワーゲーム解説君、などか。 オタクと恋愛の件 ようやく「非モテ」の話も一段落した雰囲気であり、「オタクと恋愛」に戻ってこれそうかなというのがおれの実感。 しかし今度
バールという工具は、とかく一般人にはなじみが薄い存在だ。実際に「これがバールです」と写真を見せられると、ああ、なるほどこれか、と思うのだが、金づちやドライバー、ペンチくらいは常備している家庭でも、バールを常備していることはあまりないだろう。キャラクターとしては脇役にあたるわけである。 事実、我々一般人が「バール」という単語を耳にするのは、物騒な事件で「バールのようなもので金庫がこじあけられ」といった報道の仕方をされる時くらいだろう。立場が脇役とはいえ、本来の用途とは異なった使われ方で世間に存在を知られるというのは、可哀想と言えば可哀想な存在である。余談だが、Wikipediaには「バール」はもちろんのこと「バールのようなもの」でもきちんと項目があったりするので、興味のある方は参照されたい。 さて、今回紹介するのは、そんなバールの形状を模した、肩こりをほぐすジョークグッズである。実際のバール
ITコンサルタントとして、製品やSIerの選定評価に携わるときにいつも思うことがある。 「出来ないことは出来ないと言って欲しい」 のである。ところが、何でもかんでも「出来ます」「(製品の)標準機能で対応できます」といって嘘をつく担当者の多いことこの上ない。困ったものだ。フェーズにもよるが正直に言ってもらえれば傷は浅い、もし出来ないならその機能を減らすなり他の方法を考える為に我々ITコンサルタントが間に入っているのだから。 こういう人はSEに比べると営業に非常に多い。また国内ベンダーに比較すると海外ベンダーの人はなかなか「出来ません」とか「追加開発(カスタマイズ)になります」とは言わない傾向がある。 まあ彼らの立場からすると「出来ません」と答えた時点で評価を下げられて失注してしまうかもしれないのだからこういう行動に出るのもある程度まではわかるのだが、こちらから出来そうにない技術的ポイントを具
Leopard--Apple ComputerはMac OS X以降、OS開発のプロジェクト名としてネコ科の動物名を採用している。近年は、それがそのまま商品名の一部としてマーケティングでも使われており、現在のOSは"Tiger" (Version 10.4)となる。そして、次期OSである10.5のために用意されたコードネームが"Leopard"であり、その名前が明らかになったのは、去年の開発者会議WWDC(Worldwide Developer Conference)の席上である。 今年のWWDCは、8月7日から11日までにわたって、カリフォルニア州のサンフランシスコで開催される。すでにWebサイト上で、Leopardのプレビューが行われることが告知されている。例年6月に開催されることが多い同会議だが、あえて8月にずらしていることから、Leopardの完全なプレビューが期待できるだろう。
2006年05月18日22:40 カテゴリ書評/画評/品評 行動経済学がヤヴァイ それにしても光文社新書の最近のヒット率の高さはヤヴァイ。本日まとめて3冊来た奴が全部あたり。 とはいっても全部まとめて紹介するわけに行かないので、まずはこれから。 行動経済学 友野典男 大竹先生の「経済学的思考のセンス」が、「ふつうの人が経済学の視点を持ち込む方法入門」なら、こちらは「経済学者が普通の人の視点を持ち込む方法入門」だ。 本書のソデの文章が、それを端的に表している。 「経済人」という特別の人々をご存じだろうか? 禁煙や禁酒やダイエットに失敗するなんてことはありえない。 しょっちゅう電車の中に傘を忘れたり、ダブルブッキングをして友人を不愉快な気持ちにさせたり、当たるはずのない宝くじに大金を投じたりはしない。経済活動を行っている人、つまりわれわれすべてがこのような人物であるという想定の下で、標準的経済
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