2006年12月05日16:00 カテゴリ書評/画評/品評 書評 - 腕時計一生もの そういう店員さんに薦めてあげていただきたいのが本書。 腕時計一生もの 並木浩一 [間歇日記]世界Aの始末書: 歴史の断絶 若い店員は腕時計を預って、店の奥へと下がった。が、どうも様子がおかしい。ずいぶんと時間がかかる。もうひとりの店員となにやら相談をしているらしい。ちょっと時計の調子を見るだけのことになにをもたもたしているのかと母がいらいらしていると、ようやく店員が出てきた。 「……あの、これ、どうやって動かすんですか?」 「どうやって、て??」 「電池はどうやって入れるんですか?」 「…………」 本書「腕時計一生もの」は、文字通り一生ものの腕時計を集めて鑑賞しまくった一冊。工学的作品は、しくみがわかってからはじめてその価値がわかるという側面もあるので、本書のような「鑑賞マニュアル」は必須かもしれない。ま