『この世界の片隅に』で太極旗シーン以上に問題なのが、憲兵が出てくるエピソードだ。この話は以前にも一度取り上げているので内容が一部重複するが、改めて問題点を整理してみることにする。なお、このエピソードに関しては原作マンガとアニメ版に大きな違いはない。 『この世界の片隅に』で「憲兵」はどのように描かれたか このエピソードでは、呉の軍港に浮かぶ軍艦をスケッチしていたすずを間諜(スパイ)容疑者として捕まえた憲兵が、すずを連れて北條家に怒鳴り込んでくる。[1] 家族たちは玄関先で怒鳴り散らす憲兵の説教を神妙に聞いていたのだが、憲兵がいなくなると、次のシーンでは、よりによってすずなどをスパイ扱いした憲兵をバカにして爆笑する。[2] 現実にはあり得ない憲兵描写 しかし、こんなことは当時の現実としてはあり得ない。 まず、憲兵がスパイ容疑者を捕まえたら憲兵隊詰め所に連行して尋問するはずで、容疑者の自宅に引っ
Youtubeで即視聴できる現在とは異なる状況にあった、インターネット以前のクラブ・ミュージックの原点。現代のように、DJがプレイするダンスミュージックに熱狂することが定着するより前の時代には、海外発の情報が届かず、日本からは現地で何が起こっているのか把握しきれなかった。 頼りになるのは、現地での伝聞、海外の雑誌、CD、レコード、イベントのフライヤーなど。それらから熱狂的な現場を紐解いた書籍がある。文化を伝えるために編纂された書籍、そのいくつかを訳書含めて紹介していこう。 著者 ["ビル ブルースター", "フランク ブロートン"] 出版日 2003-03-01 クラブ・ミュージック。その全貌を黎明期から知りたいのなら、この分厚い一冊はまさに必読。1927年のラジオDJの誕生から、90年代後半のスーパースターDJの誕生までを濃密に記した600ページ超の大作。 ノーザン・ソウル、レゲエ、ディ
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